<41年ぶりの春>鶴岡東メンバー/5 渡辺洲投手(2年)/佐藤伊吹投手(2年)/渋谷恭投手(2年) /山形
◇気負わずできることを 渡辺洲(しゅう)投手(2年) 昨秋はチーム最多の22回3分の1を投げて防御率は4・43。県大会決勝の日大山形戦は五回から好救援し、4回無失点で優勝に貢献したが、東北大会は計9回3分の2で自責点8と打たれ、「一つ一つの球の精度が足りない」と痛感した。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 入学当初は右肘のけがで投げられず、負担の少ないフォームを模索してきた。昨夏は甲子園遠征に同行し、「先輩の気が引き締まった顔を見て甲子園は特別な場所」と感じた。 次は自分たちの番。持ち味の冷静な投球で「気負わず、自分のできることをやる」と臨む。(栃木・石橋中出身、右投げ右打ち) ◇心の強さ身につけたい 佐藤伊吹投手(2年) 186センチ、83キロの大型右腕は最速137キロ。フォークやカットボールなども操る。 プロ野球ソフトバンクの長谷川勇也選手と同じ鶴岡市立大泉小出身で、高校入学当初は「ついて行けるのか」と周囲とのレベルの差を感じたが、体の軸が傾く癖を修正し、身長を生かした角度のある球を投げることでチャンスをつかんだ。 昨秋は県大会準決勝の東海大山形戦で4回1失点と好投したが、東北大会は登板機会がなかった。「自分は弱気な部分がある。相手に向かう心の強さを身につけ、甲子園で先発したい」(鶴岡・第一中出身、右投げ右打ち) ◇相次ぐ故障、回復途上 渋谷恭投手(2年) 小学生から投手一筋の左腕は1年生大会で背番号1を付けたが、2年になって肩に肘にと相次ぐ故障に苦しんできた。焦りが生じる中、4番の馬場和輝選手(2年)に「ゆっくり直せ」と言われ、気持ちを楽に回復に努めている。 昨秋の公式戦に出ていないにもかかわらずメンバー入りしたのは、多彩な変化球を持ち、万全ならエース級の存在になり得るとの期待値の表れだ。甲子園に出ることは目標の一つだが、「メンバーに入っても外れても勝ちたい気持ちは同じ。全力で臨みたい」と話している。(庄内・余目中出身、左投げ左打ち)=つづく