フーシ派が船舶攻撃でパスタなど輸入食材届かない!【WBS】
「『Secoma ナポリタンスパゲティ』は現在品薄になっております。原料パスタの輸入がスエズ運河運行不可の影響により遅れているためです」 【動画】親イラン武装組織フーシ派が日本郵船運航の貨物船乗っ取りの際の映像公開 こちらは先週SNSに投稿された、北海道を中心に展開するコンビニエンスストアのセイコーマートのポスターの文言でパスタの品薄状態を訴えています。この品薄の原因はイエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での船舶への攻撃です。ヨーロッパから輸入する食材に影響が出始めています。その現場を取材しました。 「Secomaナポリタンスパゲティ」は138円という低価格もあって、セイコーマートで人気の商品です。実はこちらの商品、材料にイタリア産などのスパゲティを使用しています。 品薄を訴えるSNSについてセイコーマートに聞くと「『Secoma ナポリタンスパゲティ』は1月下旬から品薄の状況です。現在影響があるのは、北海道の全体でも5分の1ほどですが、欧州からの輸入品は入荷スケジュールでは影響を受けているものもございます」といいます。
今、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での商船攻撃の影響で、スエズ運河を通過する船舶が激減。前の年と比べて4割も減っているのです。セイコーマートでは自社でパスタを輸入しているため、商品の一部の入荷が遅れているといいます。 影響は他の店でも出ています。さいたま市浦和区にある「エッコラ」では主にイタリアから食材を輸入し、販売しています。ただ2023年12月下旬からは入荷が安定せずチーズなどヨーロッパからの輸入品の品薄の状態が続いています。 「(外国産は)だいたい4割くらい減ってしまった」(エッコラの山口智之シェフ) 東京・日比谷にある多国籍レストラン「SOLEIL 日比谷OKUROJI」。中でも人気なのがトルコ産のイチジクと4種類のチーズを使ったピザ。他にも、トルコ産ワインやトルコの茶葉を使った紅茶なども人気だといいます。 この店を運営しているのが、トルコからの食材などを輸入している商社「トゥーバトレーディング」です。本社にはトルコ産のザクロジュースやドライフルーツにチョコレートをコーティングしたものなど、様々なトルコ産の食材がありました。 一番売れ行きが良いというのがトルコ産パスタです。「トゥーバトレーディング」のデミュルレック・ファーティ取締役によれば「この5年ぐらいで急激に日本の市場でトルコ産パスタが見られるようになった。イタリアなどとランクは違うのだが、安くておいしいと一定の評価は得ている」といいます。 しかし、国産やイタリア産より格安のパスタが今、欠品状態なのだといいます。トルコから日本に商品を運ぶ際も、スエズ運河を使っていましたが、現在、アフリカの喜望峰を回るルートに変更。距離が長くなるため、コンテナ線の運賃が値上がりも。 「価格の値上げについて、どう対応するかが大事になる」(デミュルレック・ファーティ取締役) ※ワールドビジネスサテライト