リスクは限りなくゼロで、リターンは無限に近い…お金の専門家が「もっとも手堅い」と太鼓判を押す投資先
■お金を得るための3つの方法 お金には、「貯める」「稼ぐ」「増やす」の3つの側面があります。「貯める」は節約したり管理すること、「稼ぐ」は働いてお金を得ること、「増やす」は投資だと思ってください。 あなたは、この3つの中のどれがいちばん得意ですか? 今、社会が投資ムードになっていると言っても、無理に投資に比重を置く必要はありません。得意なことを中心にしましょう。自分に向いてないことを一所懸命するよりも、得意なことを柱にするほうが長く続きます。どれを中心にしても大丈夫です。 また、苦手なジャンルがあっても、この後どうすればいいかは本書でお伝えしています! お金はずっとつきあうものなので、無理は禁物です。「自分らしく」長くつきあえるのがいちばんです。 ■お金とのつきあい方は「生き方」を映す鏡 これまで、たくさんの方の家計や投資の様子を拝見してきました。 お金とのつきあい方を見ると、その人の生き方がハッキリと分かります。 お金とのつきあい方は生き方の鏡だとも言えます。 私が主宰するお金の講座の生徒さんたちの節約や貯蓄の仕方、家計の管理方法、資産の運用状況などを確認すると、それぞれが今何に重点を置き、どのような選択をし、お金をどのように使っているかが浮かびあがってきます。何よりも正直なのです。 見えてきたことをそのまま伝えると、「どうして分かったんですか?」と驚かれることもあります。これは私が何か特殊能力を備えているのではなく、客観的に誰が見てもそう思うでしょう。ただ、自分のことは近すぎて見えないのです。 お金とのつきあい方には、自分の暮らしぶりが鏡のように映し出されています。
■自分が理解していないものに手を出す危険性 自分が望む人生を知ることが大切と言いましたが、生徒さんたちのお金の状況を見ていると、「理想の人生」と「現在の自分の人生」が違っている人が多いです。 別の言い方をするなら、自分の望みを横に置き、他の誰かの人生を生きている方が多いということです。 現代社会に生きる私たちは、忙しかったり疲れていたりして、目の前のことをこなすのが精一杯です。一度立ちどまって全体を俯瞰したり、将来を見据えて考える余裕などありません。 たとえば、不安を抱えているのに、お金の管理をまったくしていない方も相当数いらっしゃいます。 お金に関して行動はしているけれど、はやりの方法を真似たり、周囲からすすめられるままに家計管理や資産運用をしている方も多くいます。 意外とありがちなのが、銀行ですすめられて投資信託を買ったけれど、結局損をして困っているという相談です。安心して暮らせるよう節約を心がけ、できる限りのことをしてきたはずなのに資産が減ることは誰しも避けたいはずです。 最も驚いた相談に、退職金をほぼ全額(!)ひとつの投資信託に投資しているという方もいました。その方に質問してみると、投資信託のしくみやリスクについて把握しておらず、右肩上がりだったときの実績を見せられ、このままなら倍増しそうと感じて購入したことが分かりました。 ほかにも、よく確認せずにFX(外国為替証拠金取引)に手を出したり、仕組債を購入している方もいました。FXや仕組債は、構造が複雑で、プロでも大きな損を出すこともあるものです。 分からないまま手を出すのは危険です。家計管理に一所懸命取り組んでいたとしても、これではもったいないばかりか危ないです。 投資は、「賭け事」ではありません。お金については「自分が理解していないもの」に手を出すことは絶対にやめましょう。先に書きましたが、お金に関して他人の情報をうのみにしたり、誰かに任せてしまうことは、絶対に避けましょう。 ■日本人は金融リテラシーが低い 忙しかったり、疲れていたりするからお金の管理ができないということは、お金のリテラシーがない直接の理由ではありません。 根本的な原因がふたつあると思います。 ひとつは、お金に対する知識がないこと、つまり日本人の金融リテラシーが低いことです。2022年から高校の金融教育がようやく必修になりましたが、それ以前はまったくと言っていいほどお金について知る機会はありませんでした。 しかも、日本ではお金について「汚い」「人前で話すのははしたない」などマイナスの印象を子どもの頃から植えつけられることも多く、普段からお金について他人と話す機会も限られています。これでは金融リテラシーを高めようがありません。