砺波の獅子、未来考える 庄東地区、現状と工夫報告 フォーラムや体験会
獅子舞フォーラムは23日、砺波市庄東小で開かれ、市民らが庄東地区の現状報告などを通して、砺波の獅子舞の未来を考えた。体験会も行われ、参加者が笛や太鼓の演奏を教わったほか、獅子頭や太刀など道具に触れ、関心を高めた。 砺波の地域文化を未来へつなぐプロジェクト実行委(事務局・砺波郷土資料館)が文化庁の助成を受けて企画した。「庄東の獅子舞」と題したパンフレットが作成され、配布された。 「庄東の獅子舞を語る」と題したフォーラムでは、宮森新宮新青年会、宮森下村獅子方若連中、安川獅子舞倶楽部、東別所青年会の4団体の代表がパネリストを務めた。庄東地区は砺波市内でも少子化が進んでおり、担い手確保に苦労していることを報告。女性の参加を認め、演目の時間を短くするなど工夫していることを説明した。 出席者からは、他市のように祭礼以外にも獅子舞を披露する機会があってもいいとの意見や、隔年開催によって開催負担を軽減する地区があることが報告された。 小矢部市獅子舞連合会のメンバーも参加し、存続に向けて市内の団体が連携し、情報発信していることを紹介した。 パネリストを務めた東京文化財研究所無形民俗文化財研究室長の久保田裕道氏は、獅子舞を続けるには工夫が不可欠であり、今回のように他地域の状況を知る意見交換を定期的に開催することが大事と説いた。 体験会では段ボール獅子や、獅子舞の絵皿の制作が人気を集めた。 実行委は11月3日に庄東地区の獅子舞演舞会場を巡る見学会を計画している。