N党立花氏の兵庫知事選運動は〝2馬力選挙〟で「公選法の趣旨損なう」 県選管が見解
兵庫県の斎藤元彦知事が再選された昨年11月の知事選などを巡り、県選挙管理委員会は15日、一部の候補者が他の候補者の当選を目的として応援するような選挙運動を行ったとして、総務省に法整備などの対応を求める要望書を提出すると発表した。県選管は「公明かつ適正な選挙を行うという公職選挙法の趣旨を損ないかねない事案だ」としている。県選管の永田秀一委員長が17日に同省を訪れ、要望書を提出する。 【写真】応酬を繰り返す立花孝志氏と望月衣塑子氏 昨年11月17日投開票の県知事選では、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏が、自身の当選を目指さず、「(斎藤氏に)プラスになるような選挙運動をしたい」として立候補。「2馬力選挙だ」などと指摘された。同日投開票の同県議補選(尼崎市選挙区)では、一部候補者のポスターに斎藤氏を応援するような文言が入っていた事例もあり、公選法に違反するとの声も上がっていた。 県選管の細川敬太書記長は、知事選で「当選の意思がない候補者が他の候補者を支援していると受け止められかねないような事態が見受けられた」と説明。候補者への誹謗(ひぼう)中傷や真偽不明な情報も出回ったとして「これらは公選法の趣旨を損ないかねない状況だ」と強調した。 県選管はこうした状況を踏まえ、総務省に公選法改正などの法整備を要望。また、知事選では立候補の表明が告示日前に増えたことでポスター掲示場の設置事務の負担が増えたとし、総務省にこうした状況での事務処理のあり方についても助言を求めるという。