【特集】耐震リフォームに注目!「減築」で “防災&節約” !? 家屋の倒壊を防いで命を守る “最新リフォーム現場” を取材!(every.しずおか)
(県地震防災センター 深澤 良子 さん) 「1981年の6月に耐震基準が大きく変わった。耐震基準が変わる前に建てられた木造の家は、地震の大きな揺れに弱い可能性がある」
今回、耐震リフォームを行う家屋は「新耐震基準」で建てられていますが、それでも筋交いの量など耐震対策には大きな不安があるといいます。 この家屋で行われる耐震補強は、2階部分を取り壊し、建物を平屋にした上で骨組みの補強も行います。 家族が独立し、家主が一人で暮らすため、必要ない2階部分を取ってしまおうというのです。
(平松建築 平松明展 社長) 「建物が壊れる原因として“重さ”と“距離”の2つあります。たとえば(バールの)長さが2階建てとすると、力を入れて揺すろうとすると、手に力がかかって重たい。長さが半分になると動かすのが楽になります。その意味で2階の上の部分を全部取って短くして、さらに瓦を取って板金することで、かなり軽く強くしていく」
能登半島地震では、倒壊した2階建て家屋の多くで、1階がつぶれた家屋が目立ちました。そのため、重い2階部分を取ってしまい平屋にすることで、揺れに強くするのです。さらに、平屋にすることで、光熱費の節約などのメリットがあると言います。 (平松建築 平松明展 社長) 「建物を平屋にすることによって、利便性を高めることができる。利便性とは耐震性ですね、つぶれないようになる。省エネ性能が高くなる、使わない部分を暖めなくて済む。長持ちして地震にも強く、エネルギーもかからない暖かい家を造ろうと思うと、減築はすごく有効な手段になってくると思う」
静岡県の耐震化率は89.3%と、全国平均よりも2%程高くなっていますが、県では2025年度末までに、耐震化率を95%にすることを目標にしています。 (県地震防災センター 深澤 良子 さん) 「能登地震でも、家の下敷きになって亡くなられた方が多かったです。家族が長く過ごす家屋を丈夫に、揺れに強い状態にしていくことが必要になります」 (静岡第一テレビ every.しずおか 2024年2月27日放送)
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