<でっかい夢・’21センバツ大崎>選手の横顔/5 乙内翔太右翼手/松本慶一郎外野手 /長崎
◇勝利誓い気合の打撃 乙内(おとうち)翔太右翼手(2年) 「どりゃあーっ」。ティーバッティングではミートの瞬間、大声を発して勢いよく球をはじき返す。いつも笑顔を絶やさないチームのムードメーカーだが、練習中は真剣そのもの。「本気でやると、つい声が出てしまう」とはにかむ。 気合のこもった練習のかいあって、昨秋の九州大会では背番号12ながら7安打の活躍。準決勝の明豊(大分)戦では、延長十回に起死回生の同点適時打、十二回にサヨナラ適時打を放って勝利をつかみ、「自分でもびっくりした」と振り返る。 「気持ちが入ったり入らなかったり波がある」と短所を自覚。「平常心」を座右の銘に走り込みで精神統一する。「出塁率を上げてチームに貢献したい」と更なる成長を誓う。 ◇好機で出番必ず打つ 松本慶一郎外野手(2年) 優れた選球眼と、打球を広角に打ち分ける器用なバットコントロールが強みで、昨秋の九州大会では5番打者として出場。「4番の調(祐李選手)が打てなかったら俺が打つ」との決意通り、決勝では好機をものにし、3安打2打点の活躍で優勝に貢献した。 打率が伸び悩んだ時期もあったが、大切にしてきたのは、中2の時にコーチに掛けられた「努力できることが一番の才能だ」という言葉。コロナ禍に伴う昨春の休校期間中に1日1000本の素振りを続けたところ「少しずつ変わってきた」。昨秋の県大会決勝では逆転の適時三塁打を放って成長を証明した。 「チャンスが回ってきたら必ず自分が打って点を取る」と日夜素振りに力を込める。 〔長崎版〕