「情けないです」湘南の主将キム・ミンテが負傷離脱から復帰も、自身の出来を悔やむ「声をかける回数が少なくなってしまった」
「消極的になってしまった」
6月30日に開催されたJ1第21節で、18位の湘南ベルマーレは、勝点1差で迫る19位の京都サンガF.C.とホームで対戦。0-1で敗れた。 【PHOTO】“湘南のために!”最後まで声援を送り続けた湘南ベルマーレサポーター!(Part1) この試合で主将のキム・ミンテが、5月19日のJ1第15節・アルビレックス新潟戦以来、約1か月半ぶりに負傷離脱から復帰した。3バックの中央で守備の統率を託された47番は的確なカバーリングなど期待通りのプレーを見せていたが、チームは24分に右サイドから崩されて失点。キム・ミンテに直接的なミスがあったわけではないが、本人は悔しさをにじませた。 「勝ちなしをなんとか切りたいという気持ちを持って臨んだけど...情けないです。もっと自分が声をかけるべきだったし、それが自分の役割だとも思っていますが、試合に馴染もうとする気持ちが大きくて、消極的になってしまった。普段よりも声をかける回数が少なくなってしまったと思います」 本人はそう言うが、ピッチ上では離脱前と同様に周囲を鼓舞していたように見えたし、声も枯れていたように思う。 それでもキム・ミンテが自身のプレーを悔やんだのは、彼の責任感の強さに起因しているのだろう。J1残留を争う京都との重要なゲームで、自分が復帰にもかかわらずチームに結果をもたらせなかったことに、苛立ちを感じさせる様子もあった。 「相手に押された感覚はそこまでない。相手がやることが分かっていたし、実際、多くのチャンスを与えたつもりもないです。でも、『なんか上手くいかないな』という雰囲気が、ずっとピッチに漂っていました。次はゼロに抑えられるように、自分が練習から背中で見せなければいけないと思います。本当に悔しいです」 キム・ミンテにとって京都戦は練習復帰からわずか3日での出場で、試合勘を取り戻す作業に苦労した部分もあったはずだ。加えて、当日に吹き荒れていた強風により、守備者としての判断を難しくした部分もあるだろう。それでもこの30歳は、あくまで自分たちに矢印を向けた。 シーズンの折り返し地点を過ぎたが、降格圏脱出に向けて課題は山積だ。チームは今季から4-4-2をオプションとして導入するなど、新たな戦い方に取り組んでいる側面もあるが、キャプテンのキム・ミンテを中心に、選手・スタッフがさらに一枚岩となって戦っていってほしい。 取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)
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