クロスオーバー満載!『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』は、42才を少年に戻す傑作だった!
【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
もう、映画館にいる間中、体は大人だけど心は子供でした。 まず、かなりロングランの連載になっている名探偵コナンの劇場版、ドラえもんやしんちゃんと並ぶ風物詩的な映画たち。 今回は、青山剛昌先生の過去作から、スターシステムだったりゲスト出演だったりするキャラクターが沢山出てきます。剣勇伝説YAIBAは、筆者が小学校5年生ぐらいの時に連載されアニメ化もされて、小学校から走って帰るほど夢中になった傑作冒険漫画で、その頃に並行して連載されていたのが、まじっく快斗だったと記憶しています。この「まじっく~」の主人公こそが、今大人気の怪盗キッド。 YAIBAからは(コナン本編にもちょこちょこ出てるのですが)、手塚治虫先生が作ったと言われるスターシステム的に人気キャラクターが2人登場。 「名前や見た目は同じでも、別の作品に人気キャラクターを出す手法」とでもいうのでしょうか? 最高の出番を与えられています。YAIBAを知らない子どもたちが観ても「カッコいい!」と、思えるであろう大活躍をしてくれます。 ですが、キッドの場合はスターシステムとは違い、“本人”とでもいうんですかね、ゲスト的にそのままのキャラとして作品に参加して、いつの間にかメインキャラに出世したイメージなのですが、この作品でついにガッツリ「世界線地続き」の設定をぶっこんできます。 「よくもまあ、このゴチャゴチャキャラたちを、1つのストーリーに落とし込んだな」と思っていたんですが、まさかの、本当のメインは「コナンのライバルであり、時に相棒でもある“服部平次”」 数年前“安室さん”で、かなり盛り上がった、コナンシリーズ。キッドとコナンの映画みたいに宣伝していて「メイン、平次で大丈夫か!?」と途中までヒヤヒヤしていたのですが、大丈夫どころじゃなかった。かなりどころではなく盛り上がりました。 アクションシーンもコナンには珍しい、剣での戦いが多く、そこでも平次が活かされる。 キッドとコナンの映画で「主題歌aikoって、どういうことだよ」と、思っていたのですが、最後まで観ると純然たるラブロマンスで、大納得。 誰と誰のラブロマンスかは、劇場でのお楽しみに。 あー、面白かった。これからも、このシリーズから目が離せません。