小泉今日子『室井慎次』14年ぶりの日向真奈美役は3分で快諾 「踊る」最悪の殺人犯、再登場の裏側
「踊るプロジェクト」12年ぶりの新作映画『室井慎次 生き続ける者』のマスコミ試写会(未完成版)と緊急特別捜査会議(記者会見)が30日、東宝試写室にて行われ、プロデューサーの亀山千広と製作総指揮の臼井裕詞(フジテレビジョン ドラマ・映画制作局長)が出席。本作で14年ぶりに再登場する、「踊る大捜査線」史上最悪の猟奇殺人犯・日向真奈美(小泉今日子)について語った。 【写真】小泉今日子そっくり!日向真奈美の娘・杏役の福本莉子 日向真奈美は、劇場版1作目『踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!』(1998)で初登場した猟奇殺人犯。webサイトで自殺志願者を募り、遺体の腹の中にくまのぬいぐるみを埋め込む狂気ぶりで、多くの観客にトラウマを植え付けた。2部作で製作された新作映画の第1弾『室井慎次 敗れざる者』(公開中)から、彼女の娘・日向杏(福本莉子)が登場している。
亀山プロデューサーによると、当初は「杏」という犯罪者の娘が登場することが決まっており、物語を肉付けしていくうちに、彼女に「日向真奈美の娘」という設定が追加されたという。
室井慎次の周囲に「踊る大捜査線」の匂いをどれだけ寄せられるかを考えたという亀山プロデューサー。「踊る大捜査線」の世界観の中で、日向真奈美は「『スター・ウォーズ』におけるシスの暗黒卿。暗黒面の一番強い代表」だといい、「(彼女に)娘がいたら面白いだろうということで、ちょうどいい時間軸をうまく取りながらやってみると、『踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!』(2010)でマタニティのような格好をして、絵を描いてる日向真奈美の姿が産後すぐに見えたので、『こことここの間で生まれてたらどうだろう、じゃあ16歳ぐらいになってるんじゃないかな』ということで」と設定秘話を明かした。
亀山プロデューサーは、その話を小泉本人に直接会って話していた。「台本も渡したところ、ものの3分で『わかった。日向真奈美、またやるのね』と(返してくれました)。『どこにいるの?』『刑務所にいます』『(撮影は)何日かかるの?』『1日で結構です』という会話で、本当にすぐお受けしていただいて。『踊る』において日向真奈美は最も手ごわい暗黒卿ということで、快諾いただきました」 小泉の出演は、主演の柳葉敏郎も気にしていたという。「柳葉さんは1番気にしてましたね。織田(裕二/青島俊作役)さんの了解が取れてるのかということと、台本上に『日向真奈美』と書いてあるので、 キョンキョン(小泉)は出てくれるのかということ。『その2つは大丈夫です』と伝えたら、安心していました」