暖求め房州にミツバチ続々 養蜂業者が越冬で巣箱運び入れ(千葉県)
本格的な冬の訪れを前に、今年も北国からミツバチが続々と房州地方に訪れている。温暖な地で冬越しするためで、南房総市下滝田の山間部では5日、岩手県の業者が巣箱を運び入れた。 受け入れに協力する館山市の「ひふみ養蜂園」の尾形玲子さんによると、県内では東北などの約60業者が約1万箱(1箱に約2万匹)の巣箱を越冬させる。中でも温暖な南房総エリアは人気が高く、半数を占めるという。 暖かい房州で冬を過ごし、いち早く春を迎えて女王バチにたくさん卵を産ませたり、新しい女王バチを誕生させたりして、ハチを増やすのが越冬の大きな目的。 この日、岩手県九戸郡軽米町の小森養蜂園が約120箱の巣箱を搬入した。 巣箱の様子を確認した尾形さんらは「暖かい南房総で冬を過ごして、春にたくさんのハチが元気に働けるようになってくれれば」と話した。 房州で越冬した後は、5月ごろからナシ、サクランボ、リンゴなど各地の花粉交配を手伝いながら北国へと戻っていくという。