能登半島地震 被災後、経済成長した熊本の例もある 「あまり悲観しないで欲しい」と熊本地震で被災したテレビ東京・解説委員がエール
テレビ東京・解説委員の山川龍雄が1月24日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。能登半島地震の被災者への「生活と生業支援のためのパッケージ」について解説した。 【写真】熊本地震で崩れ落ちた家屋と下敷きになった車
能登半島地震の被災者支援パッケージの全容判明
政府が1月25日にも取りまとめる予定の、能登半島地震の被災者への「生活と生業支援のためのパッケージ」の全容が判明した。政府のパッケージには「緊急対応策」として、生活の再建、生業の再建、災害復旧等の3つの柱が示された。 飯田)生活だけでなく、「経済の部分も回さなければ生活がままならない」という指摘もあるようです。元日に地震が起きたので驚きましたね。 山川)自衛隊の方にも聞きましたが、元日だったので休んでいる方が多かったようです。また、石川県辺りは陸上自衛隊が手薄になっている地域でもあります。私は熊本出身なのですが、熊本地震で2回目に揺れたときには親元にいたため、自分も被災しました。
先々の見通しを早めに示すことが大事
山川)熊本には大きな陸上自衛隊の基地があるので、指揮命令系統がはっきりしていて行動も早かったのですが、今回は地形の問題もあり、自衛隊の派遣が難しいという話もあります。 飯田)そうですね。 山川)今回のパッケージに関して言うと、毎年のように災害が起きているので、言い方が難しいのですが、少し慣れてきた部分があるのかも知れません。目の前の生活支援から先々の支援まで、「パッケージで全部見せることができている」と感じます。被災者も人それぞれなので、だいぶ先のことを心配する方もおられるため、早めに見通しを示すことが大事だと思います。 飯田)岸田総理も自分のX(旧Twitter)などで、積極的に発信しています。
被災した地域はインフラも進む。熊本のような例もあるので悲観しないで欲しい
山川)あの地域も半導体関連や精密部品などの工場があります。被災すると「地震が多いので企業が逃げてしまうのではないか」などと心配されますが、いまの熊本を見てください。TSMCの効果がとても大きい。(熊本地震は)実際のところ大変だったのですが、むしろインフラ整備がすごく進み、駅も空港もきれいになって、道路も整備されました。ですから先々、被災した地域はいろいろなインフラも進みますし、熊本のような結果もあるので、あまり悲観せずに見ていただきたいと思います。 飯田)熊本地震のときはソニーの工場も破損しましたが、いまや……。 山川)ソニーは増産しています。 飯田)東日本大震災の被災地の自治体に話を聞くと、大変だったけれども予算がついたので、「千載一遇のチャンスだと思って頑張った」と言っていました。三陸道も全通しましたし。 山川)先々のことも見据えながら、いろいろ考えていただければと思います。