圧巻の9発!拓大一高が大東学園に完勝
9月1日、第103回全国高校サッカー選手権東京予選1次予選1回戦が都内各地の会場で行われ、拓殖大学第一(以下・拓大一高)が大東学園に9-0で勝利し、2回戦に進んだ。 【フォトギャラリー】拓大一高 vs 大東学園 拓大一高は前半2分、DF2 佐藤由雲(3年)がPKで先制すると、36分、CKからMF10 田中陽斗(3年)が、39分にはMF6花井徳馬(3年)が追加点をあげると、後半アディショナルタイムには右サイドからのクロスをFW11大木瞭(2年)が頭で決め、前半4得点で折り返した。 攻勢を強める拓大一高は後半8分、コーナーキックからDF4今村聖也(3年)、13、27分にFW11大木が連続ゴール。さらに38分、途中出場のFW20 上野世織(1年)が、終了間際にはFW12末松拓弥(2年)がネットを揺らし、後半だけで5ゴールが決まり、試合の主導権を握り続けた。 大量得点かつ無失点で終えた拓大一高・林雄大監督は「リスクを回避しなければいけないところ。また次の試合にむけ、チャレンジしなければならないところを踏まえ、大きく前に蹴ったり、後ろからつなぎなど、選手たちは自分たちで判断しプレーしました」と試合の狙いを語った。 終始、相手にボールを渡さず、ほぼなにもさせなかった拓大一高はポジショニングよし、距離感よし、球離れよしの三拍子揃ったチームだった。そのなか、出色の出来だったのはハットトリック達成とアシストで勝利に貢献したFW11大木。 自身、「ドリブルが大好きです」と明かしたように、とにかく前へ前へ仕掛ける生粋のドリブラー。後半13分のゴールシーンはまさにその通りだが、それだけでない。後半27分、味方のシュートのこぼれ球を逃さず、詰めたところは抜け目なく、疲れ知らずに動き回る。 4-4-2の2トップで起用されたFW11大木は「(試合前に)雨が降っていたので、前に蹴る試合になると予想していました。前に蹴ったときに、しっかり追って、もうひとりのトップの選手がこぼれ球を拾って、自分で仕掛けられるよう意識しました。自分が前に仕掛けることで、チームの特長が生まれますし、たとえ自分が前にいけなくても、周りの選手がこぼれ球を拾ってくれるので、チームで前進できます」と自身の役割を語った。 そのFW11大木は林監督によれば、「勉強もサッカーも頑張れる、文武両道の選手」とのこと。その積極性、献身性、抜け目なさはそこに起因するかもしれない。 なお、拓大一高は2回戦で城西大城西と対戦する。 (文・写真=佐藤亮太)