『近所の犬の鳴き声に困った どうすれば』在宅ワーク中に吠え続けられ、仕事に支障
今月、日本テレビの情報提供サイトに、騒音計を記録した動画とともにこんな投稿が。「近所の犬がうるさくて困っています。役所や警察に相談しても改善されません」。動画には絶え間なく吠える犬の声。騒音計の数値は、セミの鳴き声にも例えられる70デシベルを時折超えています。 在宅ワークが定着しつつある今、近所の犬が吠える音に悩む人が増えているともみられます。そんな時、いったいどうすれば。 (報道局 調査報道班)
■在宅ワーク中に30分以上も
横浜市の住宅街のマンションに住むゲームプログラマーの50代の男性。8年前に入居しましたが、コロナ禍の2021年から在宅ワークに。すると近くの戸建ての家で飼われている犬の鳴き声に悩まされ始めました。 家の庭で外飼いされているのは1頭の中型犬です。男性によると、家の前を人が通ると吠え、飼い主が止めに入ることもあるものの、飼い主が外出中だと30分以上吠え続けていることもあるといいます。 「その犬はずいぶん前からいたんですが、在宅になってうるさいのに気づいたんです。仕事で集中したい時にずっと鳴かれると本当に妨げられるんです。オンライン会議中にも響いてきますから。気分が悪くなります」 男性が収録した鳴き声を聞かせてもらいました。牧羊犬のようなやや高めのよく通る声で「ワンッワンッ…ワンッワンッ」と吠え続けています。男性はこのために騒音計を買い、音の大きさを測っていました。20メートルほど離れた場所で最大70デシベルを示しています。 「飼い主に苦情を伝えに行ったこともあるんですが、申し訳ないの一言もなく、犬が吠えるのは当然じゃないかといった態度で…」 記者が現場を訪ねた際には犬は鳴いておらず、様子もわかりませんでした。以前に通報を受けて訪問した自治体職員のアドバイスもあり、飼い主は、犬小屋から家の前の人通りが見えないよう向きを変えるなどの対応を取ったといいます。
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■「夜起きた」「飼い主に言いづらい」
環境省が公表している音の大きさの目安によると、犬の鳴き声は90~100デシベルで、ピアノ(80~90)、掃除機(60~76)より大きくなっています。 東京都で区などに寄せられた動物の鳴き声についての苦情は、2019年に年間900件以上にのぼっています。また10年前に大阪府が行った「生活騒音の中でどのような音が気になるか?」というアンケートでは、30%近くが「犬などのペットの鳴き声」と回答し、「自動車・バイクの空ぶかし音」に次いで2位でした。 今、SNSにも、近所の犬の鳴き声に悩んでいるとの書き込みが多く見られます。 「向かいの家の犬がずっと吠えてるから起きたわ。2匹のうち1匹だけ、うるさい犬を外飼いにしているようだ」 「犬は室内で飼ってほしい。犬好きな私が思うぐらいだから犬嫌いな人は耐えられないと思う」 外飼いで鳴き声が響くケースが多いようです。そして…。 「犬が吠え通しで、在宅してる身としてはなんとかならないかと思う」 在宅ワークをしていて気になる人も。さらに…。 「どこに相談したらいいんだ? 直接会わない方がいいんだよね…」 飼い主に直接苦情を言いづらい心情もあるようです。