【漫画】“悪役令嬢”が転生した先でようやく結ばれた絆 時間を超えた愛の物語に「2人とも幸せになってくれ…」の声
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、3度の転生を経ても繋がっていた2人の漫画『前々世までの記憶がある話』をピックアップ。本作は「ワンオペ限界魔女集会」や「異郷の爪塗り見習い」といった作品を連載中の漫画家のまるかわさんが手掛けたもの。2024月3月5日に本作がX(旧Twitter)に投稿されると1.2万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では、まるかわさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。 【漫画】前世でネズミだった姫と、前世で猫だった2人が結んでいた意外な絆 ■前世で自分を襲った猫が近づいて来る恐怖と戦う姫 「私には前々世までの記憶がある」物語は姫が自らの生い立ちを語るところから始まる。前々世は百年ほど前の女城主、前世は城に住むネズミ。前世のネズミだったころは城主の愛猫レメディリアに食い殺されてしまったものの、3度目の転生で城の姫として生まれ変わった。 姫は前世でネズミだった頃のトラウマで、レメディリアへの恐怖がぬぐえない。生きたまま喰われた恐怖心から、「これはきっと前々世の行いへの罰なのだ」といつも怯えていた。そして物語を大きく動かすのは、3年後に亡くなったレメディリアと入れ替わるように生まれてきた王子。生まれたばかりの王子の冷たい観察するような眼差しが、どうにも姫に既視感を与えるのだ。 仲良く過ごす2人はいつしか婚約を結ぶ。だがある日、王子は姫に予想もつかない質問をぶつける…。 この物語を読んだ読者からは「照れたり本能に負けたり、うっかりな王子が好き…」「こんな素敵なお話を世に送り出してくれてありがとうございます」「設定も文化背景とかたまりません。2人とも幸せになってくれ…」など反響の声が上がっている。 ■制作のきっかけは「人とペットもすれ違いがある」という気づきから ――『前々世までの記憶がある話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。 きっかけは二つあり、まず一点めは2月末に愛猫が1匹亡くなったことです。寂しさや受け入れ難い気持ちを消化したくて書きました。2点めは、3歳になる子どもが猫のことをあまり好きではなく(猫は子供のことが好き)、その様子を見ていて面白いけど悲しい一方通行の関係だなと思ったことです。人間同士はもちろんですが、人とペットとの間にもすれ違いはあるなという気づきを得ました。 ――本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。 キャッチーにしたくてなろう系のテンプレ要素を加えました。 ・異世界の貴族 ・転生 ・婚約解消 ・悪役令嬢 ・断罪 ――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。 主役2人の手を差し出すコマは対になるように意識しました。男は不穏さを表現したく(また、これからする話は別れ話のため)左手を差し出しています。 ――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか。 普段の生活や、気になったことを掘り下げて考えています。おみくじの結果などで作った話もあります。頭の中で突発的に話が溜まるので、スッキリしたくて短編として排出しています。 ――まるかわさんの作品は、繊細でやわらかいタッチのイラストが印象的です。作画の際、特に意識していることはありますか。 可能な限りまつ毛をたくさん書こうと心がけています。 ――今後の展望や目標をお教えください。 短編をいつかちゃんとした形にしたいなと思いつつ、今いただいているお仕事をしっかりこなして健康管理も頑張りたいと思います。高齢になっても漫画を続けていけるように良い生活を送りたいです。 ――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします! いつもお世話になっております。webに公開している短編はもちろん、現在連載している「異郷の爪塗り見習い」も応援していただき本当に助かっております。もしよかったら紙の単行本もどうぞよろしくお願いいたします!(もちろん電子も嬉しいです!)ぜひぜひお取り寄せやネットなどでご注文いただけると非常に嬉しいです。そしてすでに紙の本をご購入くださっている方、心から感謝申し上げます!今後も盛り上げてまいりますので、引き続きお楽しみいただけたら幸いです。