発表されたユニフォームを着てポーズをとる（左から）福部真子、村竹ラシッド、田中希実、秦澄美鈴＝新潟市（代表撮影）

陸上の日本選手権でパリ五輪の代表に決まった４選手が１日、新潟市内で記者会見した。すでに代表入りしていた女子５０００メートルに加えて１５００メートルでも切符をつかんだ田中希実（ニューバランス）は「自分の力で勝ち取れたのがうれしい。２種目走れる幸せを感じる大会にしたい」と意気込みを語った。 会見には、男子１１０メートル障害の村竹ラシッド（ＪＡＬ）、女子１００メートル障害の福部真子（日本建設工業）、女子走り幅跳びの秦澄美鈴（住友電工）も出席。初五輪となる秦は「決勝で戦うことが一番大きな目標。自分ができる最大の跳躍を予選からしていかないと」と気を引き締めた。 陸上のトラック、フィールド個人種目でこれまでにパリ五輪代表入りを決めたのは、参加標準記録を突破した上で日本選手権で優勝した選手が新たに加わり１０人となった。このメンバーが、本番で日本代表の中核を担う存在になりそうだ。 昨夏の世界選手権女子やり投げで優勝した北口榛花（ＪＡＬ）は、本番でも金メダルの有力候補。さらに、村竹の日本選手権での優勝タイム（１３秒０７）は、今季の世界６位タイの好記録だ。この日の会見でも、「決勝進出を果たし、１２秒台を出してメダル獲得につながれば」と鼻息は荒い。 昨夏の世界選手権でメダル獲得や入賞した選手は、条件を満たせば日本選手権の前に五輪代表が決まった。男子１００メートルのサニブラウン・ハキーム（東レ）や男子１１０メートル障害の泉谷駿介（住友電工）らがそれに当たり、五輪で表彰台に上がることを目指し、早くから準備を進めている。 「選手の意識が確実に上がって、世界で戦うイメージができている」と日本陸連の山崎一彦強化委員長。２日に確定する世界ランキングによる出場資格獲得者などを含め、最終的に代表選手は６０人程度になる見通し。（小川寛太）