OpenAIが動画生成AI「Sora」をハリウッドにプレゼン準備
ChatGPTを生みだしたOpenAIが、動画生成AI「Sora」をハリウッドの映画スタジオやタレントエージェンシー、メディア幹部たちに披露する準備を進めていると、米ブルームバーグが報じている。 Soraは、テキストから動画を生成するAIで、サンプル動画で示されたその能力は多くの映画製作者にとって未知の領域を開くものだ。ブルームバーグによると、OpenAIはこの技術を通じて、より多くの製作者たちに新たな映像製作の可能性を探求してもらいたいと考えているという。 AIの映像業界への影響は、昨年のダブルストライキに発展した米脚本家組合と米俳優組合との契約更改交渉においても顕著だった。テクノロジーが進化するなか、クリエイティブの仕事と雇用が大きく変わる可能性がある。 プロデューサーのタイラー・ペリーはSoraのデモンストレーションを見たあと、米アトランタにある自身のスタジオ拡張計画の保留を決定している。 「Soraができることを聞くのと、実際にその能力を目の当たりにするのとでは大違いだった。思わず目を見張るような体験だった」と、ペリーは米Deadlineにコメントしている。 ペリーは生成AIがもたらすビジネスチャンスに興奮しながらも、業界で働く人々を守る規制の必要性も言及している。 「何らかの規制がなければ、我々がどうやったら生き残っていけるか見えてきません」 Soraの公開は今年下半期に予定されており、その具体的な機能や利用方法についてはまだ多くが謎に包まれている。しかし、OpenAIは「業界と協力して段階的にAI技術を展開し、安全な実装を確保する」という戦略を明らかにしている。