日本大アメフト部廃部へ 違法薬物問題、83年の歴史に幕
日本大は29日、違法薬物事件で部員に逮捕者が相次いでいるアメリカンフットボール部を廃部にする方針を明らかにした。28日に「競技スポーツ運営委員会」が協議した後に沢田康広副学長が中村敏英監督に方針を伝え、同監督が部員と保護者に連絡したという。 同部は大学王者を決める甲子園ボウルで21度の優勝を誇る強豪校で、2018年に「悪質タックル」が社会問題化した。新体制で出直したが、再び不祥事を起こし、創部から83年の歴史に幕を閉じることになった。 同部では8月に3年生が逮捕され、今月27日には3人目の逮捕者を出した。関東大学リーグ1部上位の今季の全試合で出場停止となり、来季は1部下位への降格が決まっていた。 日大幹部を巡っては、関係者によると、22日の理事会で酒井健夫学長と沢田副学長に辞任勧告し、林真理子理事長は減給50%とする処分の方針が固まった。いずれも受け入れる方向という。 大学スポーツの不祥事では09年に近畿大ボクシング部が部員による強盗事件で廃部となり、12年に復活した例がある。