コロナ対策アクリル板を再活用 南部町がキーホルダー6種製作
南部町は、新型コロナウイルスの感染対策でパーティションなどとして使ったアクリル板を再利用したキーホルダーを製作した。プロジェクトには弘前市のアサヒ印刷(漆澤知昭社長)が協力。不要となった製品に新たな価値を与えて再生させる「アップサイクル事業」として、青森県内の自治体としては初の取り組みとなる。 新型コロナ対策で使用されたアクリル板は、「5類感染症」への移行に伴って撤去され、町の倉庫で大量に保管されている。再活用は、町の若手職員で構成するチームが発案した。 町営飲食施設で使っていた90センチ×60センチの大きさのアクリル板10枚を提供。アサヒ印刷がカットした上で、町のキャラクター「なべまる」「チェリーちゃん」などを印刷。大きさ4・5センチ四方ほどの6種類計1500個のキーホルダーに生まれ変わらせた。 これまで町は、10月20日に行われた達者村20周年記念式典で配布したほか、今後も町のイベントなどで配布する方針だ。 キーホルダーについて、工藤祐直町長は「子どもたちに配ったら、大変喜ばれた。県内自治体に同様の取り組みが広がれば」と述べた。漆澤社長は「アクリル板はこれまで人を遮っていた。このアップサイクルで、人をつなぐものに変えたい」と話していた。
デーリー東北新聞社