小中学生に第3の学び場 富山県氷見の古民家、東京学芸大生ら6月から楽しく英語教育
富山県氷見市で教育環境の充実やグローバルな人材育成に取り組む山森記念財団は6月から、同市小窪の財団が改修した古民家「英才榭(えいさいしゃ)」で市内の小中学生を対象に第3の学び場をつくる。国内外の大学生と連携し、楽しく英語を学び、興味があることを見つけ主体的に探究していく場にする。 氷見市で人口減少が進む中、都市圏などからの教育移住を目指した取り組み。東京学芸大を1年間休学し、4月から市地域おこし協力隊員になった教育学部4年で美術専攻の佐藤栞さん(21)が中心となって運営する。学校や家庭でもない第3の学び場で目指すのは「『できた』の積み重ねが『できる』『やってみる』をつくる」場だ。「子どもたちがやりたいと思うことをちりばめたい」と言う。同大の学生が立ち上げた英語教育の探究ラボの有志が協力する。 6月から単発のワークショップを始め、8日はカードを使って英語に触れ、23日は新聞紙を使って遊ぶ。夏休みには自然と親しむサマーキャンプを計画する。9月からは近くに義務教育学校・西の杜学園がある立地を生かし、放課後にも定期的に開放する。
英語といったカリキュラムだけでなく、段ボールで秘密基地を作ったり、ホットケーキを作りながら生地が膨らむ原理を考えたり、子どもたちの興味を広げるようなプログラムを展開する予定だ。「どんな場所にしたいか」「何をしたいか」など、子どもたち自身が第3の学び場づくりに関わる場にしたいと考えている。 佐藤さんは「小中学生でいろいろな『できた』を経験することは子どもたちの成長になり、氷見を担う人材づくりにつながる。安心して失敗できる場をつくり、子どもたちの好奇心を豊かにしたい」と話す。 財団は6月3日に東京学芸大と連携協定締結式を行う。