【イベントレポート】「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」は1作目に対する答えではない、監督が語る
「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」のワールドプレミアがイタリア現地時間9月4日に第81回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門で行われた。 【動画】狂気に満ちた高笑い響く「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」CM 第76回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した前作「ジョーカー」の2年後が舞台となる「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」では、社会への反逆者、民衆の代弁者として祭り上げられたジョーカーの暴走がさらに加速。彼の狂気は謎の女リー、そして群衆へ拡散していく。ジョーカー役でホアキン・フェニックスが続投し、リーをレディー・ガガが演じた。 フェニックス、ガガ、監督のトッド・フィリップスらはレッドカーペットセレモニーと記者会見に登場。フェニックスは前作について「なぜ多くの人が共感したのかは正直わからないです。それぞれの観客が、それぞれ違った要素に惹かれたんだと思います」と語り、今作の重要な要素である音楽に「物語に合わせて選び抜かれた曲だからこそ、その解釈を理解することが鍵でした。歌唱シーンの撮影はすべてライブで録音されたものです」と言及する。そして役作りを「前よりも難しかった。今回はダンスシーンが多く、リハーサルもたくさんやる必要があったから。今49歳ですが、もうこのようなことはしないほうがいいでしょうね(笑)」と振り返った。 ガガは「この映画では、キャラクターたちが言いたいことを音楽で表現しています。ジョーカーの中には常に音楽が流れていて、私はただ、監督のビジョンを音楽とともにやり遂げただけです」とコメント。「ホアキンと仕事ができたのは本当に光栄だったし、とても楽しい体験でした。彼には解き放たれて自由なところがあって、これまでの私の映画経験とはまったく異なるものになりました」「監督が伝えるストーリーはとても興味深いもので、“これは絶対に思いつかない”というものに仕上がっています。皆さんには、映画を観て自分自身でこの作品のテーマを見つけ出してほしいです」と伝える。 フィリップスは「この映画とともにヴェネツィアに戻ってくることに対して強い思いがありました。しかし期待値も上がっていることも感じているため、とても緊張しています」と吐露。「大胆にならなければいけなかったし、予想外の作品にするには、どうするべきかと考えていきました」「今作では客観的な視点よりも、ジョーカー自身の目を通して多くの情報を表現しています。リアリズムという点では前作と共通していますが、より想像的で象徴的なシーンが多くあるのが、今作の特徴だと思います。そして……この作品は1作目に対する“答え”ではないとも付け加えておきます」と話した。 「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」は、10月11日より全国でロードショー。なおYouTubeでは本作のテレビCM(スマイル編)が公開されている。 (c)& TM DC (c) 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved