「ディマに怒られたんですよ」サントリー大宅真樹が明かすVリーグ優勝秘話…218cmムセルスキーの本音、旧友・小野寺太志と歓喜ハグ
「もう、終わらないで欲しいぐらい幸せな時間を過ごせた」 王座奪還を果たしたサントリーサンバーズの主将でセッターの大宅真樹は、充実感に満ちた晴れやかな表情でコートインタビューに答えた。 【画像】「めちゃ仲良いなあ~」小野寺にピョンと抱きつく大宅がカワイすぎ!15歳からの付き合い「なんか“おいで”みたいにされたので…」サンバーズ歓喜の瞬間を見る。Vリーグベスト6集合写真、新人賞はあの選手(全29枚) バレーボールの国内リーグであるVリーグ史上最多を更新する9544人の観客が有明コロシアムを埋め、熱戦に沸いたファイナルは、サントリーがパナソニックパンサーズをセットカウント3-0で下し、2年ぶり10度目の優勝を果たした。 最高殊勲選手賞も獲得し、優勝のブランデージトロフィーを掲げる大宅の姿は自信にあふれていた。 それは1年前とは対照的な姿だった。
昨季ファイナルで敗戦、日本代表からも落選
リーグ3連覇を目指した昨季のファイナルではウルフドッグス名古屋に敗れ、「自分が情けない。この大事な試合で、今シーズンで一番プレーの質がよくなかった」とうなだれた。 「あの負けがスタートだった」と大宅は振り返る。 ファイナルで敗れ、さらに昨年は日本代表に招集されないという挫折も味わった。その二重の悔しさが、原動力になった。 その後5月に行われたアジアクラブ選手権で優勝し、夏場は「自分を変えたい」と肉体改造に着手。食生活を見直し、体重は約2カ月で6、7kg絞って体脂肪率も落とし、筋肉の質を高めた。試合前にはバランスボールに座ってトス練習をするなど、独自の工夫も加えて毎試合、万全の準備に努めた。 2023-24シーズンは開幕当初からキレのある動きを見せた。もともと難しい体勢からでも正確なトスを上げる高い身体能力と技術があったが、今季はさらに動き出しが早くなり、普通ならつなぐだけで精一杯と思われるようなボールも、スパイカーがしっかりと打てるトスにして得点をアシストした。 トスの組み立てについても、チームのベストを探り続けた。 チームは身長218cmのオポジット、ムセルスキー・ドミトリー頼みからの脱却を図るため、山村宏太監督や、今季から加わったフランス出身のキャット・オリビエコーチのもと、返球が乱れた難しいシチュエーションでも、ムセルスキーだけでなく、アウトサイドの選手にもトスを分散し、状況によってリバウンドを取ったり、ブロックを利用して得点するという練習や意識づけをした。 昨季まで在籍していたカルバリョ・レオナルドコーチは、デュースの場面などではムセルスキーにトスを上げるよう指示を出すことがあったが、オリビエコーチはそうした指示はいっさい出さないと、大宅は言う。 「オリビエ自身がセッター出身で、選手時代にずっと強制されていたから、口出ししないみたいです。彼は僕のことを『アーティスト』とよく言うんですけど、やりたいようにさせてくれる。相手ブロックの動きなど助言はしてくれますけど、答えは出さない。僕が考えるのをやめないように。 やっぱり『ここに上げなさい』と言うのは簡単だし、僕自身も言われてそこに上げるのは簡単で、責任も押し付けられる。でも今年は全部任せてくれて、それだけ信頼されてるんだなと感じるし、その分、責任感を持ってコートに立てる。どこにも責任を向ける先がないことが自分の成長につながっていると思うし、すごくやりやすい環境です」
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