富士通CFO、富士通ゼネのカーブアウトに対する検討は進んでいる
(ブルームバーグ): 富士通の磯部武司最高財務責任者(CFO)は31日の7-9月期(第2四半期)決算会見で、グループのエアコン大手富士通ゼネラルの株売却に関して、「カーブアウトに対する検討は進んでいる」と述べた。
磯部CFOは、昨年来売却を巡る取り組みをさまざまとしてきたものの、富士通ゼネの事業環境が非常に厳しく「うまく結実しなかった」との認識を示した。売却に時間がかかっているとの批判があることを承知してはいるが、「しっかりと進めていくつもり」だと述べた。
同社は現在、経営資源をデジタルトランスフォーメーション(DX)関連などに集中させつつ、相乗効果の薄い事業を切り出す事業ポートフォリオ改革を進めている。
同社が22年に発表していた、非中核事業に位置づけている事業会社の株式を売却する方針について、磯部CFOは「現時点で変更はまったくないが、新たにお知らせすることもない」と述べた。
株式の約50%を保有する新光電工は、2025年1月以降に産業革新投資機構(JIC)などが株式公開買い付け(TOB)を実施し、同社は保有株を売却する予定だ。また、同社が6割弱の株式を保有する電子セラミック部品などのFDKについても売却を目指していた。
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Yuki Furukawa