「やっと日常が帰ってきた」 松山・城山土砂崩れで被災の飲食店、3カ月半ぶり営業再開(愛媛)
7月に松山城城山斜面で発生した土砂崩れで被災し、休業が続いていた松山市緑町1丁目の日本料理店「辻が花」が28日、約3カ月半ぶりに営業を再開した。「やっと日常が帰ってきた」。経営者の竹田利宣さん(66)は、ランチ時間帯に最初の客を迎え入れ、安堵(あんど)の表情。常連客は竹田さんの料理に舌鼓を打ち「元通りになったね。大変やったやろ?」「閉まっとる間、昼食難民だった」と会話に花を咲かせていた。 同店は、一家3人が犠牲となった住宅の向かいにあり、土砂で外壁に穴が開いて流れ込んだ泥水で冷蔵庫や冷凍庫、棚などが使えなくなった。 28日は午前11時45分の開店時刻を迎え、常連客が1人、2人と来店。花束やお菓子などを持って来た人もおり、竹田さんは「本当にうれしい。ありがたい」と感謝した。昼のメニューは、魚料理を主とする定食1種類。28日はタイの豆腐包み蒸しやハモのお吸い物などのセットで、留学生から作り方を教わったという金曜日限定のスリランカカレーも提供した。常連客は「これが竹田さんの味。懐かしい」と頰張っていた。
愛媛新聞社