鈴木五輪相が新国立建設現場を視察「工事は順調で安心」
THE PAGE
鈴木俊一五輪担当相が12日、2020年東京五輪・パラリンピックのメイン会場になる新国立競技場(東京都新宿区)の建設工事現場を視察した。
新国立競技場は昨年12月から本体工事に着工し、基礎工事はほぼ終了。7月中旬から地上部分の工事に入り、現在1000トン級2台を含む22台のクレーンなどを用い、スタジアムの土台部分やスタンド部分の工事を進めている。 3月の建設現場の報道公開から4か月半が経ち、スタンド部分の鉄骨や梁が部分的に姿を現した。3層構造になるスタンドは、1層目の傾斜部分に斜めの梁が架かり、3層目の床まで鉄骨が組み上げられ、観客席の骨格が見えてきた。この工事は東側のバックスタンド部分から進められている。
工程表によると、年明け2月に屋根の工事に入り、再来年秋の2019年11月末に新国立競技場は完成する予定。進捗状況を視察した鈴木氏は「今のところは工事そのものは順調に進んでいるということで安心した。屋根の工事が重要な部分で、それがまだ残っている。期間内に計画通りの立派なスタジアムができることが大切なので見守っていきたい」と話した。 現在は900~1000人体制で作業しているが、今後内装工事などに入ると最大3000人規模の作業員が働くことになる。新国立建設工事をめぐっては、今年春に男性が自殺し、両親が過重労働が原因だったとして労災申請する問題があったが、鈴木氏は「法令通りに労働環境が守られることが大切」と述べ、休息所やシャワー、トイレなど作業員の健康管理面についても対応が進められていると報告を受けたと語った。