「誰にでもできる支援はある」災害ボランティアとして働きたい 養成セミナーに定員上回る参加 能登半島地震受け高まる関心
松本市の社協開催、高校生からお年寄りまで参加
長野県松本市社会福祉協議会は20日、地震などの被災地で支援活動を行う「災害ボランティア」の養成セミナーを市内で開いた。能登半島地震による関心の高まりもあり、定員の60人を上回る80人が参加。高校生からお年寄りまでが、ボランティアの参加方法や役割について理解を深めた。 【写真】災害ボランティア講習会で被災地で取るべき行動について議論する参加者たち
「余震起きても片付ける?」「被災者から食べ物もらっていい?」
一般社団法人ピースボート災害支援センター(東京)の遠藤聡さん(40)が講師を務め、家財の片付け、避難所運営、写真の洗浄といった活動を動画を交えて解説。「被災者とおしゃべりして心のケアをするなど、体力がない人もできる活動が必ずある」と強調した。 その後、数人ずつの班に分かれて「被災者に頼まれたら余震が起きていても片付けを続けるか」「被災者から食べ物をもらっていいか」など、現地で判断に迷う事案について討論。遠藤さんは「正解はない」と断った上で、自身の責任で、被災者に負担をかけないことなどを判断基準にすべきだ―と助言した。 松本工業高校(松本市)2年の波田威吹さん(16)は、能登半島地震について「帰省中の被災や大雪など大変なことが重なっている」とし、「ボランティアの力が早期の復興に必要だと感じた」と話した。