鳥取市さじアストロパークで「アストロ宇宙写真展」 天文職員の作品展示
星空の魅力を紹介する「アストロ宇宙写真展」が12月11日から、鳥取市さじアストロパーク(鳥取市佐治町高山)で開催される。(鳥取経済新聞) 【写真】紫金山・アトラス彗星(2024年10月13日織部隆明さん撮影) 同展は今年で11回目。さじアストロパークの星好きの天文職員5人が、この1年間で撮影した星空写真を1人3作品ずつ展示する。星と風景を一緒に撮影した星景写真、珍しい天体現象、思い入れのある天体などの解説に加え、撮影時に使用したカメラの機種、光を取り込む絞りや感度の値、シャッタースピードの時間など撮影方法も分かりやすく紹介する。 職員の遠藤博伸さんが撮影した「M31(アンドロメダ銀河)」は、街明かりや月明かりがなければ肉眼でも見ることができる。地球に一番近くて大きな銀河とされているが、250万光年(光年は光が1年間に進む距離)の距離がある。5センチ望遠鏡にカメラを取り付け、アンドロメダ銀河のそばにあるM32、少し離れた位置にあるM110の2つの銀河も鮮明に写している。 2023年2月に発見公表された彗星「紫金山(しきんざん)・アトラス彗星C/2023 A3」。織部隆明さんは継続的に観測を行い、時系列で彗星の写真を紹介。当館の大型望遠鏡「103センチ反射望遠鏡」に天文専用カメラを設置し、10月13日には夕方の西空で彗星(すいせい)が長く美しい尾を伸ばした姿を捉えた。 冬の代表的な星座「オリオン座」。1等星の「ベテルギウス」「リゲル」「オリオンの三ツ星」は肉眼でも見つけやすい。宮本敦さんは赤色がよく写る方法でオリオン座と、その周りを取り巻く星雲を撮影し「オリオン座の赤い星雲」を紹介。熱帯魚のような形の「エンゼルフィッシュ星雲」、馬の頭のような形の「馬頭星雲」など、個性豊かな星雲も鑑賞できるようにする。 宮本さんは「私たちは、星空の美しさ不思議さを伝える活動をしている。アストロ宇宙写真展をご覧いただき、美しい宇宙の姿に触れていただければ」と来館を呼びかける。 期間中の開館時間は10時~17時15分(土曜は21時まで)。休館日は、月曜・火曜・祝日の翌日と年末年始(12月29日~1月3日)。入館料のみ。3月16日まで。 *入館料に関する内容を一部修正しました。(2024年12月10日 9時42分追記)
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