下辰野商店街にレンタルキッチン「イチロクファクトリー」 起業を後押し
辰野町の一般社団法人◯(まる)と編集社が11月23日、「16 factory(イチロクファクトリー)」オープン記念イベントを開催した。(伊那経済新聞) 【写真】キュアオール社長の瀬戸穣さん(左)と一般社団法人◯(まる)と編集社代表理事の赤羽孝太さん 同施設は飲食店営業許可、菓子製造業許可を取得したレンタルキッチンを設け、「食」がテーマのシェア工房兼シェアストアとして、起業の最初の一歩を後押しする。名前は1から6まで目のあるさいころに由来。「さいは投げられたのなら、小さくても挑戦を決行してみよう」という意味を込めたという。 厨房(ちゅうぼう)機器や内装整備の費用は、上伊那地域で「ほたる薬局」を展開する「キュアオール」が出資した。社長の瀬戸穣さんは「私自身も◯と編集社の赤羽孝太代表理事と同じ40代で、商店街や町の衰退を目の当たりにしてきた世代。この地域を盛り上げ、面白くするために、自分にも何かできるのではと思った」と振り返る。 イベントでは◯(まる)と編集社が企画する「小商いヤッテミレバ!キャンプ」8期生の女性9人が、最終回の小商いデビューの場として、講座で学んだことを生かし出店に初挑戦。9人は3つの会場に分かれて飲食物を販売やワークショップなど、それぞれのブースを構えた。 箕輪町の伊藤奏さんは中国茶をテーマに講座を開き、効果効能の説明を行い、茶葉の香りを参会者と楽しみながらゆったりと中国茶を味わう機会を提供。辰野町の会社員林成美さんは「ゆるつな」という店名で、塗り絵、手芸、読書、たき火などを通しておしゃべりを楽しみながらつながりを作るつくる場を設け、テーブル越しに訪れる人との会話を楽しんだ。 講座の運営を担当した綿引遥可さんは「大きな事業や収益は望まないが、自分らしく働きたいという女性は多い。受講生の主体性が講座を進めるごとに高まり、相乗効果を生んでいたのが印象的だった」と振り返る。来年度以降も講座を継続する。 〇と編集者の代表理事の赤羽孝太さんは「16ファクトリーのオープンと『小商いヤッテミレバ!キャンプ』の最終回講座となる小商いデビューの日を掛け合わせたことで多くの集客に成功した。これからも地域を盛り上げる仲間を増やし、活性化できれば」と話す。
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