たった1ヶ月で7,000万円の利益も…「オフィスビル投資」3つの事例【不動産売買のプロが解説】
(1)7,000万円の物件購入で3年後に4,200万円の利益
最初の事例は浅草橋エリアの物件です。 浅草橋駅から徒歩6分、築33年、5階部分、1フロア30坪の区分オフィスが7,000万円の物件です。頭金は1,500万円(約20%)で残りは融資です。購入したのは売上高10億円の製造業を営む一般企業です。 購入の目的は「安定した営業外収益を得たい」というものでした。そこで私が提案をさせてもらった物件ですが、何よりこの物件は単純に安く、お買い得でした30坪で7,000万円でしたから坪単価が約230万円です。 周辺の相場と比べても坪単価が低く設定されていました。さらに家賃は36万円/月でしたので、年間で約400万円のインカムゲインを得られた計算になります。 こちらの物件は3年ほど所有したあとに売却となりましたが、そのときは売買単価が1坪330万円で約1億円で売却ができました。 単純計算で3,000万円のキャピタルゲインと、賃料400万円×3年間で約1,200万円のインカムゲイン――合計4,200万円の収益を得られた事例になりました。 安定した営業外収益とともに売却益も得られるのがオフィスビル投資のいいところですが、その「いいところ」が顕著に出た例だと考えています。
(2)1億5,000万円の物件購入で4年後に8,000万円の利益
2件目は新宿エリアの物件です。 新大久保駅から徒歩5分、築30年、地下1階部分、1フロア60坪の区分オフィスで1億5,000万円の物件です。 購入者の希望で頭金は3分の1の5,000万円、残りは融資です。購入したのは土木業を営む一般企業。元々、投資好きな経営者でうまく運用できる投資先を探していて弊社(私)の提案がマッチし、このビルにいきつきました。 新宿エリアとはいえ、本物件もかなり割安で買えました。地下1階のベースメントでも新宿エリアは坪単価が高くなりがちです。それでも1坪250万円は割安です。 また本来、ベースメントは換気が悪かったり光が入りにくい構造上、物件価格が安くなったり、賃料も割安にしたりしないとテナントが入りづらいです。しかし、この物件では飲食店のテナントが入っていたこと、周辺相場の半分ほどとはいえ坪1万円の賃料を取れていたことが幸いしました(月60万円、年間720万円の家賃収入)。 本来、新宿エリアで飲食店を入れられるような物件は1万5,000~2万円の家賃が相場ですが、割安とは言え利回りは5%を実現できた良い物件です。物件が大通りに面していたことが幸いしました。 4年ほど保有し、その後売却することになりましたが、売却額は2億円で5,000万円の利益が出ました。将来性があったため高く売却することができたのです。 4年間の保有で3,000万円近いインカムゲインを得られたため、キャピタルゲインとトータルで約8,000万円の利益を出せました。 欲を言えば、賃料を相場と変わらないくらいにまで上げて年間1,000万円のインカムゲインをオーナーさんにお渡ししたかったです。しかし、既存のテナントが入っている状態で購入したため、賃料アップの交渉がうまくいきませんでした(うまくいく場合もよくあります)。 もし、テナントの入れ替わりや退去が発生した場合には、賃料を相場に合う額にアップできる(自由に決められる)ので、その場合は毎月のインカムゲインもアップしますし、それが実現していたら売却する場合も2億5,000万円ほどで売れていた可能性があります。 ですが、ビル投資の可能性が詰まった事例と言えるでしょう。
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