小林幸子、八代亜紀さんを涙の追悼 40年来の“友人”に最大の敬意「同じ時代を生きられて光栄でした」
歌手の小林幸子が26日、東京・蒲田の片柳アリーナで行われた八代亜紀さん(享年73)のお別れ会『八代亜紀 お別れの会 ~ありがとう・・・これからも~』に参加。報道陣の取材に対し、「本当に亡くなっちゃったんだ…」とつらい胸中を明かした。 【写真】華やか!八代亜紀さんが実際のコンサートで使用していた衣装たち 涙ながらに登場した小林は祭壇などを見て「本当に亡くなったんだな…って実感した」と言い、さらにあふれてくる涙を拭った。八代さんとの思い出を聞かれると「思い出がありすぎちゃって。一緒に仕事をして、一緒に泣いて笑って」と回顧。「40年以上もお付き合いさせていただいてましたが、怒ったりしたところを見たことがない」と人柄を伝えた。 そして「昭和という時代に八代亜紀という偉大な歌手がいたということ。同じ時代を生きられて本当に光栄でした」と思いを馳せた。 八代さんは生前、日本工学院専門学校の学生とともに同所でのコンサート開催を検討していたという。この日のお別れ会には、音楽業界を目指す同校の学生有志も制作、運営に参加。ステージ復帰を熱望していた八代さんの思いをするべく、コンサート形式で執り行われた。八代さんの遺志を継承し、会場に設けられるグッズ販売の収益の一部は、能登半島地震をはじめとする震災の被災地・動物保護団体・児童養護施設へ寄付される。 会場には祭壇と献花台、展示スペースも設けられた。祭壇は、実際のコンサートで使用していた美術セットに、八代さんが好んだ胡蝶蘭や薔薇、紫色のカーネーションなどが飾られた。遺影には、演目全体で2018年に撮影されたピンク色のドレス姿が選ばれた。 戒名は「艶唱院釋信譽明煌清大姉」(読み:えんしょういんしゃくしんよみょうこうせいだいし)。味わい深い艶やかな歌声で、人々を優しく包み込み癒し導いていくことを意味する「艶唱」や、「明(亜紀)の名前がその歌声と共に美しく煌き輝く」という思いが込められた「明煌」など、八代さんの人柄や功績などが強く反映された。 八代さんは1971年にデビューし、「なみだ恋」「愛の終着駅」「もう一度逢いたい」「舟唄」など数々のヒット曲を世に送り出し、80年に「雨の慕情」で『第22回日本レコード大賞』を受賞。『NHK紅白歌合戦』には計23回出場し、2年連続大トリを含むトリ3回を務めた。 所属事務所・ミリオン企画によると、八代さんは2023年9月に膠原病の一種であり指定難病である抗 MDA5 抗体陽性皮膚筋炎と急速進行性間質性肺炎を発症し、療養を続けていたが、昨年12月30日に永眠。葬儀は八代さんの強い遺志によりスタッフのみで1月8日に執り行ったという。