「最近、一般営業なのにグリーンが速くない?」 グリーンスピードが想定以上に出てしまう理由を考えてみた
ビギナーはグリーンが速すぎると対応できない
2024年に入ってからも月3~4回のペースでラウンドを重ねていますが、その中で感じていることがあります。それは「例年に比べてグリーンのスピードが速いのではないか」ということです。 【写真】恐怖の浮島グリーン! これが設計家ピート・ダイのすごさが分かる日本のコース3選です
グリーンの速さはゴルフ場によって異なります。プロのトーナメントやアマチュア競技を開催するコースであれば、ショットやパットの優劣を際立たせるためにグリーンを速くします。 一方で、アマチュアがプレーするコースは、グリーンをあまり速くしないほうが無難です。グリーンが速いと3パットや4パットのリスクが増えますから、スムーズなプレー進行に支障をきたす恐れがあります。 したがって、ビジターを積極的に受け入れているゴルフ場は、グリーンの速さを標準的な水準(8~9フィート)にセッティングするのが一般的です。 冬場は芝生が休眠していますから、こまめに管理しなくても、放っておくだけで一定の速さを維持できるのではないかと素人目には思います。ところが今年は、意図せずグリーンが速くなってしまっているのでは? と感じました。下りのパットが見た目よりもかなり速く、「えっ、そんなに転がるの!?」とビックリすることが何度かあったのです。 速いグリーンをそれなりに経験したことがある筆者でも手こずっているのですから、ゴルフ歴が浅いビギナーは大苦戦しています。下りのパットがグリーンの外まで転がり出てしまい、次打をウェッジで打たなければならない状況になって、慌てふためいている同伴者の姿を見かける機会もありました。 その理由を推察したところ、主に2つの原因がありそうです。1つ目は昨夏の酷暑のダメージ。近年は夏になるとグリーンの芝生の一部が枯れてしまう被害が続出していますが、そのダメージが今も残っていて、地肌がムキ出しのまま営業しているコースがいくつかありました。そうすると芝生の摩擦がないのでボールの転がりに対する抵抗がなく、転がり始めると止まりにくいグリーンになります。 もう1つの理由は強風です。2~3月は体が風で吹き飛ばされそうなほどの強風の中でラウンドする機会が何度かありましたが、あれくらいの強風が吹くとグリーンの表面が乾き、コース管理スタッフが想定していた以上にスピードが出てしまうのかもしれません。