今はニュースで使われない「爆弾低気圧」とは?
日本海と紀伊半島付近にある2つの低気圧の影響で、11日にかけて東日本と北日本では非常に強い風が吹くことが予想されています。ネット上では「『爆弾低気圧』が来ている」と話題になっていますが、「爆弾低気圧」とは一体どういうものなのでしょうか。
気象庁や報道各社は使用せず
そもそも「爆弾低気圧」という言葉は俗語的なもので、気象庁は使用しておらず、「急速に発達する低気圧」と言い換えるようにしています。「爆弾」という言葉が気象用語にふさわしくない、などの理由からです。 報道各社も、以前は「爆弾低気圧」を使用していましたが、悲惨な事件・事故のニュースの隣に「爆弾」という文字はなじまない、などの理由から使用を控えるようになっています。
「急速に発達する低気圧」の定義は
気象庁が定めた「急速に発達する低気圧」の基準は、中心気圧が24時間以内に20ヘクトパスカル以上下がる(発達する)もの。今回の2つの低気圧は、気象庁によると、現段階では「急速に発達する低気圧」にまで発達はしていない、との見立てです。ちなみに、2つの低気圧は10日夜に1つにまとまり、11日の朝9時には「急速に発達する低気圧」となり、オホーツク海に進んでさらに発達する見込みです。