【解説】「災害関連死」防ぐには…カギは避難所の環境整備「T・K・B」? 「2次避難」につなげる「1.5次避難」を【#みんなのギモン】
■急がれる「2次避難」…まずは「1.5次避難所」への移動も
物資が不足していたり、限られていたり、そうした状況のなかで10日も過ごしている、その疲労とストレスは、はかりしれないものがあります。 被災者の皆さんの「2次避難」が急がれます。 被災地の避難所の厳しい現状を受け、岸田首相は「病気の方やお年寄り、妊婦など特に配慮が必要な方を最優先に、他の地域への『2次避難』を促進するように」と指示しました。 避難所などから、「T・K・B」の整った宿泊施設などに避難する、ということですが、ただ、まだ受け入れ先も準備中という場合もあり、時間がかかるのが実情です。 そのため、まずはインフラの復旧も追いつかないまま“飽和状態”となっている「被災地の避難所」から「2次避難先」へ移動するまでの間、一時的に被災者を受け入れる「1.5次避難所」への移動が進められています。
9日、金沢市の体育館・いしかわ総合スポーツセンターに、奥能登からの避難者を乗せたバスが到着しました。 この体育館は、石川県が開設した「1.5次避難所」です。トイレや暖房、シャワーなどが整った「1.5次避難所」で、少しでも安心した時を過ごし、その間に「2次避難所」への移動の調整も行います。 ◇ 輪島市から避難してきた妊婦 「おなかの赤ちゃんの命を助けてもらえたのは、すごく感謝していて。いま(妊娠)3~4か月ですね。(地元では)電気とか水、トイレとかができなかったり…」 ◇ 「1.5次避難所」となったこの体育館では、高齢者や妊婦など、配慮が必要な人とその家族を優先的に受け入れているということです。
■福井県内も「2次避難」の準備進む…ホテルなどで約530人受け入れ予定
そして、石川県内の宿泊施設などで「2次避難」の準備が進むなか、お隣の福井県の宿泊施設も受け入れ準備を進めています。 全日本ホテル連盟 清水嗣能会長 「この冬空で、皆さん大変な思いをして過ごしておられるので、なにかできる限りのことをさせていただきたい」 福井市にある「ホテルリバージュアケボノ」では、避難者30人の受け入れを決めました。 福井県内ではこのホテルを含め、16施設で約530人を受け入れる予定です。