ソフトバンク“元守護神”森唯斗の先発転向は成功なのか…2年ぶりVへマジック「9」と加速!
「143、144キロ程度しか出ていなかったストレートが149キロまで戻っていた。チーム事情による再昇格で、まだ十分な再調整は終わっていない段階だと思うが、復調の気配は見えた。抑え時代とは違い、カーブをうまく配球に組み込んで緩急をつけていた。3回の91キロの超スローボールなどは、その典型。先発の準備もできていないので、さすがに50球に近づいてくるところではへばりが見えて一発を打たれたが、抑え時代には使いたくても使えなかった多彩な球種を先発では使えるし、コントロールもいいのだから、先発は向いているのだと思う。安心して見られた。残り試合は少ないが、ロングリリーフでも使えるし、最後にチームを勢いづけるための貴重な戦力が出てきた。先発に必要なスタミナなどは今秋キャンプから来春への課題にはなるだろう」 抑えから先発への転向は簡単ではない。元中日の小松辰雄氏や、先発に転向後に最優秀防御率タイトルを獲得した元広島の大野豊氏やメジャーでも活躍した吉井理人氏など成功した例もあるが、最近では、元阪神の藤川球児氏など、うまくいかなかったケースの方が目立つ。特に先発として長年にわたって安定した成績を残すことが難しいようだ。 オリックスが日ハムに逆転負けしたことでゲーム差は「3」となった。池田氏は、今日から始まるオリックスとの3連戦を前にして「非常に大きい1勝になった」と評価した。 「2ゲーム差と3ゲーム差では大きく違う。ソフトバンクが残り13試合を6勝7敗で終わっても、オリックスは残り9試合で2敗しかできない。数字的には非常に有利な展開となった。17日からの3連戦もひとつ勝てばいいくらいの余裕があり、ソフトバンクが抜け出した感が強い。打線も好調でつながりが生まれてビッグイニングを作れるようになっている。完全に調子が戻っているわけではないが、柳田、デスパイネの主軸2人に当たりが出始めていることもチームに勢いをもたらしている」 今日17日の天王山の第1戦にオリックスはエースの山本を立ててくる。一方のソフトバンクは板東。ソフトバンクが7連勝でマジックを7に減らして、さらに2年ぶりの優勝へ加速するのか、それともオリックスが待ったをかけるのか。注目の首位攻防戦となる。