「投球回制限の検討が必要か」今永昇太の起用法に米識者が持論 登板数や調整への懸念を指摘「健康上のリスクはないか?」
カブスの今永昇太はここまで14度の登板で7勝2敗、防御率2.96と、初めてのメジャーのシーズンで上々の成績を残している。前回のメッツ戦では10失点と、自身ワーストの内容に終わったものの、引き続きローテーション投手として首脳陣やファンからの期待値は高いままだ。 【動画】今永メジャーワースト、痛恨の3本目となる本塁打を許し、思わず首をふる そのパフォーマンスから新人王候補の呼び声も聞こえてきている中、現地識者からも様々な関心が寄せられている。 米メディア『Forbes』では現地時間6月25日、今永の特集記事を掲載。元MLB球団でスカウトを務めたバーニー・プレスコフ氏による日本人左腕の起用法についての見解を紹介している。 「カブスはショウタ・イマナガの投球回制限を検討する必要があるかもしれない」 トピックにはそのように銘打たれており、その中では、スカウトを担当してきたプレスコフ氏からの、今永のコンディションについての持論が綴られている。 プレスコフ氏は開幕からの今永の投球成績などを振り返るとともに、シーズン折り返しとなるオールスターブレイクが近づいていることに触れながら、「健康を維持できれば、イマナガが7月中旬までに100イニング、おそらく少なくとも16回の先発登板を達成することは不可能ではない」と指摘。続けて、「フルシーズンで200イニング、32回以上の先発登板ペースになる可能性がある」と見通している。 その上で、「カブスは、イマナガをこれから先、このペースで先発させるかどうか、自問自答しなければならない」として、シーズンを通してのコンディション管理の重要性を主張。今なお、混戦となっているワイルド・カード争いにも言及しており、「イマナガのイニング数を制限する決断は、カブスのプレーオフの可能性にとって不利になるかもしれない」と説く一方で、これまで今永のもっとも多い投球回数がDeNA時代の170イニング(2019年)だったことに触れながら「あるいは逆に、イマナガにイニング制限がない場合、健康上のリスクはないのだろうか?」と疑問を投げかけている。 カブス入団以降、中4日や中5日で先発を任されていることも含め、体調面への懸念は今後も消えることは無いだろう。残りのレギュラーシーズン、30歳ルーキーが最後までローテーションを全うするためには、やはり首脳陣の起用法に慎重さが求められそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]