目を見張るルニンの急成長 レアルの正GK争いは終わったのか? 英メディアが分析する“ターニングポイント”
ケパの居場所はなくなった?
ラ・リーガで首位を走るレアル・マドリード。GKアンドリー・ルニンが今シーズン輝きを放っている。 開幕直前にGKティボー・クルトワが左膝前十字靱帯断裂の大けがをし、レアル・マドリードはチェルシーからレンタルでGKケパ・アリサバラガを獲得した。3節以降はケパがゴールマウスを守っていたが、2023年11月8日に行われたチャンピオンズリーグ、ブラガ戦の前のウォームアップでケパが負傷したのをきっかけにルニンが定位置争いをリードする形になった。英『The Athletic』はこの試合がひとつのターニングポイントとなったと報じている。 「3-0でレアル・マドリードが勝利したその夜、ルニンはゴールレスで迎えた決定的なPKをセーブした。ほとんどウォームアップもしていなかったにもかかわらず、彼はそのチャンスをつかみ、誰がレアルの先発になるべきかという議論を再燃させた」 ケパが負傷から戻ってきても、ゴールマウスを守っていたのはルニンだった。しかし、ケパにルニンから定位置奪取のチャンスがなかったわけではない。2024年1月10日、スーペルコパ準決勝のアトレティコ・マドリード戦ではケパが先発。同メディアはこの試合を「もうひとつのターニングポイント」と振り返る。 「レアル・マドリードは延長戦の末、5-3で勝利を収めたが、アリサバラガは失点に関与したという批判にさらされ、4日後のバルセロナとの決勝戦ではルニンが優先され、レアルは4-1で勝利した。翌週末のリーグ戦(2024年1月21日のアルメリア戦、3-2で勝利)では、アンチェロッティは再びアリサバラガを起用したが、アルメリアにハーフタイムまでに0-2とリードされた。アリサバラガはベストの状態とはほど遠かった」 そして、チャンピオンズリーグのラウンド16、ファーストレグでレアル・マドリードはアウェイでライプツィヒと対戦。1-0で勝利したこの試合でルニンは好セーブを連発。“正守護神”が誰なのかという論争に終わりを告げるかのようなパフォーマンスを示した。同メディアは、ケパがレアル・マドリードに残るのは難しいとの見方だ。 「アリサバラガのチェルシーとの契約は来季で切れる。チェルシーにとっては今夏が売却を模索する絶好のチャンスかもしれないが、約2000万ユーロを要求することを考えると、レアル・マドリードが彼と契約する可能性は極めて低い」 負傷離脱中のクルトワも復帰後のポジションが保証されているわけではない。25歳のウクライナ人GKは、今シーズン“自らの実力”でレアル・マドリードの正GKの地位を確保している。
構成/ザ・ワールド編集部