【エリザベス女王杯】牝馬三冠好走を評価 東大HCの本命はハーパー
4年ぶり淀での麗しき決戦
今週日曜日、京都競馬場でGⅠ・エリザベス女王杯が行われる。キャリア5戦目でGⅠ初戴冠を狙う3歳馬ブレイディヴェーグ、牝馬三冠戦線で常に上位に入ったハーパー、昨年の覇者ジェラルディーナ、同2着馬ライラック、府中牝馬Sを制し牡馬相手でも安定した成績を残すディヴィーナなど、秋の女王決定戦にふさわしい豪華メンバーが集結した。 【エリザベス女王杯2023 注目馬】GⅠ級の牡馬相手に善戦、平坦コースで牝馬相手なら力は一枚上だ! SPAIA編集部の注目馬を紹介(SPAIA) 京都で開催されるのは4年ぶり。過去10年のうち、当コースで行われた7回(13~19年)のデータから馬券戦略を検討していく。
前走GⅡ以上組を中心に
重要なファクターのひとつが前走クラス別成績。条件戦組は2着1回(13年ラキシス)があるのみで、OP、GⅢ組は馬券圏内すらゼロ。牝馬の一線級が集結する秋の大一番とあって、前走で格の高いレースを使われた馬が常に馬券の中心となっている。 以下、前走GⅡ以上組に絞って更に詳細なデータをチェックしていく。まず前走着順別に比較すると、1~3着【6-3-5-21】複勝率40.0%、4~5着【1-2-0-14】同17.6%、6着以下【0-1-2-31】同8.8%。前走成績と今回の成績が比例している。レベルの高いレースで好走した馬は引き続き上位候補だが、前走掲示板外の馬は2着が精いっぱい。バッサリ割引対象としてよいだろう。 年齢別にみると、3歳【2-1-2-17】複勝率22.7%、4歳【5-3-4-16】同42.9%であるのに対し、5歳以上は【0-2-1-33】同8.3%。若い馬の台頭が著しく、古豪を圧倒していることにも注目だ。先ほど見た前走着順とかけあわせ、前走GⅡ以上×4歳×前走1~3着馬は【4-2-3-4】複勝率69.2%、単勝回収率176%をマークしており、必ず押さえておきたい。
今度こそGⅠタイトルを
◎ハーパー 牝馬三冠戦線ではリバティアイランドという高い壁に跳ね返され続けタイトル獲得こそならなかったが、桜花賞4着、オークス2着、秋華賞3着と常に上位争いを繰り広げてきた。初めて古馬との顔合わせとなるが、例年好調な3、4歳勢の中で実績は断トツであることを鑑みれば、上位争いは必至だろう。三冠競走での悔しさをバネに、古馬を一蹴してのGⅠ初制覇に期待だ。 ◯ブレイディヴェーグ 2度の故障に見舞われここまでわずかキャリア4戦も、その全てで上がり3F最速をマーク。前々走の勝ちタイム1分57秒9は、6月東京芝2000mの1勝クラスとしては1986年以降で最速だった。ローズSは出遅れ+4コーナーから直線半ばまで前が開かない不利があっても2着。その後秋華賞を回避し、ここへ向けて栗東滞在で調整してきた。状態面での不安もないだろう。ただし前記の京都7回で4角13番手以下の馬は【0-0-0-31】と直線一気が決まらないレース。ローズSのように出遅れて後方になる可能性も考えて2番手評価とした。 ▲ライラック 4歳馬から選ぶなら昨年2着に入ったこの馬だろう。前走の府中牝馬Sでは10番人気ながら上がり3F33秒0の脚を使って3着に好走し、勝ち馬ディヴィーナに0秒1差まで詰め寄った。リピーターが活躍するレースでもあり、相手としてぜひ組み込んでおきたい一頭だ。 以下ジェラルディーナ、ディヴィーナ、ルージュエヴァイユまで印を回す。馬券は◎軸の3連複で勝負する。 ▽エリザベス女王杯予想▽ ◎ハーパー ◯ブレイディヴェーグ ▲ライラック △ジェラルディーナ ×ディヴィーナ ×ルージュエヴァイユ 《ライタープロフィール》 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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