東大卒の兄が破産…溺愛していた母が脳梗塞で倒れて明らかになった「きょうだい格差」
5月2日に「介護のきょうだい格差」に関して記事を掲載した。多くの方から「私もまったく同じ状況です」「ほとんど変わらない状況で今介護をしています」というコメントをいただいた。こんなにも介護のきょうだい格差に苦しんでいる方が存在していることに改めて驚いた。 【マンガを読む】親の介護、家業、夫の世話まで…「自分の時間」がなかった50代女性 いただいた声で多かったのは我が家と同じ、「親の介護にほとんど関与しない男きょうだい(兄や弟)の代わりに介護を強いられている姉や妹」というタイプだった。しかし、それ以外のタイプの方にもコメントもいただいた。
さまざまなきょうだい間で生じている格差
「男きょうだい同士でも同じことは起きています。結局、最初にやさしい気持ちを向けてしまった者、手を差し伸べてしまった者、放っておく勇気がない者が介護を担うことになるのだと思います」(51歳 男性) 「女でもやらない人間はまったくやりませんよ。うちの姉は偉そうに上から目線の電話はかけてきますけど、口ばかりで何もしません。『東京で会社勤めしている簡単には行けない』の一点張り。地元で実家の近くで暮らしている私のことを姉は『さえない地元から出ることが出来なかったつまらない人間』と見下している発言があまりに多くて頭に来ます。これから先、相続でも揉めると思うので憂鬱です」(46歳 女性) さらに、一人っ子の方たちの切実な声もあった。 「きょうだいで格差や差別があるのはとてもつらいことだと思います。ですが、延命措置など一人では決めかねる問題が起きたときに、役に立たない人であっても存在してくれるだけで心強い部分はあるような気もします。私は、一人っ子で独身。天涯孤独になることよりも、大切なことをきちんと決断できるのかとても不安です。今から親に介護方針や延命について確認しておきたいですが、そういう話をするととても嫌な顔をするのでまだできません……」(48歳 女性) いずれはこういった様々な方たちのケースも取材を重ねていきたいと思っている。 そして、私自身にも励まし含め、様々なコメントをいただいた。本来はひとつひとつにお返事をお返ししなくてはいけないのだが、改めて感謝を申し上げたい。叱咤激励も含めて、それぞれ胸に沁み、確かに自分も甘い部分があるな……、と改めて考えさせられた。 「介護のきょうだい格差」今回は、母親の介護の中で、きょうだい格差だけでなく、50代にして親に寄生する半ニートな兄のケアまで負わされ悩む49歳のアケミさんの日々を取材した。