ごみ減量へ方策学ぶ 「キエーロ」シンポジウム 微生物で分解 実例紹介 福島県会津若松市
ごみ減量化に向けた福島県会津若松市のシンポジウムが11日、市内の會津稽古堂で催された。生ごみの処理に役立つ容器「キエーロ」を開発した松本信夫さん(神奈川県葉山町)が講演し、導入の利点を紹介した。 キエーロは土の中の微生物によって生ごみを分解させる。黒土などを容器に入れて生ごみと混ぜ、乾いた土で覆う。容器に通気口を設け、太陽光を通すようにふたを透明にするのがポイント。プラスチック製の衣装ケースや木枠のプランターなどでも自作できる。 松本さんは臭わない、水切り不必要、追加的な費用負担がない、投入しても土の量が増えない―とする長所を紹介した。一方、冬場には分解速度が低下する短所も挙げた。会津若松市内での実例が紹介された。 市は、1日1人当たりの生活系ごみ排出量が全国同規模自治体の平均値を大幅に上回っており、減量化が課題となっている。福島大の沼田大輔教授が司会となり、室井照平市長と松本さん、県環境カウンセラー協会の新山敦司理事兼事務局長が壇上で方策を議論した。
会場ではキエーロの見本が展示された。 (会津版)