大震災から13年 都内タワマンに家賃を払わず住み続け、福島から訴えられている自主避難民 県の担当者に現状を聞いた
しわ寄せは福島県民に
「この方は支援者もいないそうで、裁判にも出席せず、答弁書の提出もなかったことで、裁判所も争う意思がないと判断したそうです」 一体、何のための裁判だったのだろう。 「わかりませんが、今もまだ退去されていません」 東雲住宅には他にも避難者が残っているとのことだったが、彼らはどうしたのだろう。 「話し合いや説得に応じていただき、退去は進んでいます。現在、東雲住宅には12世帯が残っています。他に埼玉県の公務員宿舎の2世帯が未退去ですので、併せて14世帯になります。うち1世帯は家賃を支払っていますが……」 すでに退去時期は過ぎている。彼らとも裁判に? 「訴訟の対象は単独の方や複数の住民など様々ですが、すべての住民が訴訟対象になっています」 先は長そうだ。 「自主避難された方々は、生活などの不安があって避難されたのだと思いますが、行政から避難指示があったわけではありません。一日でも早く生活再建を果たしていただきたいと思っています。未退去が長引けば長引くほど、損害金は増えていきます。彼らが支払っていない家賃を肩代わりしているのは福島県民なのです」
デイリー新潮編集部
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