三重1区・田村氏は誰を支援? 今秋の自民総裁選 岸田派所属も石破氏に思い
9月の自民党総裁選に向け、三重1区選出の同党の元厚生労働大臣・田村憲久衆院議員が「誰を支援するかで悩むかもしれない」と支援者がささやいている。田村氏は現在、再選に意欲をみせる岸田文雄首相の岸田派(解散を決定)に所属しているが、以前は、今回立候補の動きを見せる石破茂元幹事長の派閥で事務総長として石破氏を支えた。石破氏は同党支持者の人気も高く今回が「最大の好機」との声も上がる。
2年前、ラーメン議連もいち早く入る
田村氏は、2015(平成27)年に発足した石破元幹事長が率いる石破派に所属し、派内をまとめる事務総長も務めた。ところが、石破氏が事実上の首相を決める党総裁選で何度も敗れたことなどから21年12月に派閥は解消。その後、田村氏は、どこの派閥にも所属せずに活動していたが、23年9月に岸田派に入会した。 同月15日、田村氏は本紙取材に「岸田政権を支えるグループの中でしっかり汗をかいていきたい」と思いを語り、「(岸田首相から)『党きっての政策通としてグループの若手を育ててほしい』と言っていただいた」「(入会は)2週間ほど前に決めた」などと明かしている。しかし岸田派は、党の政治資金を巡る問題を受けて派閥解散を決めた。 田村氏の関係者によると、石破氏とは「いつでも連絡が取れる間柄」が続いている。石破氏がトップで22年4月に発足したラーメン文化振興議員連盟には当時フリーの無派閥だったが、いち早く名を連ねたという。 支援者の一人は、岸田、石破両氏が立候補するかどうかを含めて「政治はどうなるか分からない」と前置き。その上で、田村氏の今の心境を「苦労を共にした石破さんに総理になってほしいという思いはあると思う。しかし、岸田さんも裏切れない。頭を抱えることになるかも」と胸の内をおもんぱかる。