秋の風物詩「フーヌイユ」風に舞い 300年続く伝統、地域に活気 国頭・宜名真漁港 沖縄
【国頭】国頭村宜名真の秋の風物詩となっている、フーヌイユ(和名シイラ)のさばきや天日干しが10月13日から始まっている。宜名真漁港内で開催していた「フーヌイユまつり」は、今年もコロナ禍や集落の高齢化、人手不足などの諸事情により中止となった。それでも、漁師らはいつも通り、約300年続くと言われる、地域の伝統漁法のフーヌイユ釣りに取り組み、地域は活気づいている。 【写真】パックになった、この時期にしか味わえない味
13日は国頭村漁協定置網船で約400キロの水揚げがあり、宇良哲也区長の呼びかけで漁師や区民らが宜名真漁港加工場に集まり、フーヌイユの解体作業を始めた。 集落の漁船5隻は15日午前6時ごろに宜名真漁港を次々に出港、9日に設置したパヤオ(浮き魚礁)の周辺で釣り上げ、約2時間後に約72キロを水揚げした。フーヌイユは地元の漁師や区民によって3枚におろされ、約1時間塩漬けした後、風通しのよい場所で、すだれ状にして2日間、天日干しにした。 今年は、水揚げ量の状況を確認しながら、天日干し700グラム入りパック3千円と、天日干しに使用しない頭や骨の部分のアラ(冷凍)1キロ入りパック500円を、11月初旬から宜名真漁港加工場や宜名真共同店で販売する予定。漁師や区民らは「この時期にしか味わえない、貴重なフーヌイユ天日干しをご賞味ください」と呼びかけている。 宇良区長は「地域資源を生かしたフーヌイユを買いながら、宜名真区へ遊びに来てほしい。天気のいい日は天日干し中のフーヌイユも見ることができる」と話した。(新城高仁通信員)
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