森に潜むキツネの力強くしなやかな姿を写し出した「出でたる獣心」（堀実玖さん提供）

　金山町職員の堀実玖（みく）さん（25）＝同町下野明＝が、日本写真文化協会主催の全国展フォトコンテスト「日本の自然」部門で、2位の特選に輝いた。森に潜むキツネの表情を捉え、力強くしなやかな姿を写し出した。堀さんは「心を動かす瞬間を切り取れることが写真の魅力。歴史あるコンテストで評価されてうれしい」と話す。 　受賞作品「出でたる獣心」は宮城県内での一枚。今年1月ごろ、キツネの巣穴に狙いを定めて約30分待ち、顔を出した瞬間を撮影した。キツネと巣穴、雪だけのシンプルな構図だが、被写体のバランスなどにこだわって画角を決めたという。 　旧金山高出身で、教育委員会、健康福祉課を経て、現在は総務課広報・ＤＸ推進係に所属。町報の編集発行、町の交流サイト（ＳＮＳ）の情報更新、町制施行100周年に合わせた映像や記念誌の作成などを担当している。 　高校時代から写真撮影や動画編集が趣味で、自作のミュージックビデオを文化祭で発表したこともある。広報業務で使用するカメラやドローン、編集ソフトなどは、自前でそろえたこだわりの機材を使っているという。「特技を仕事に生かし、金山のファンを増やしたい」と意気込む。

金山町職員の堀実玖さん（本人提供）

　コンテストは1952（昭和27）年に始まり、70回目の開催。一般は「日本の文化」「日本の自然」「人物」の3部門が設けられ、今年は全国各地から計2131点の応募があった。