大谷がレフトを守るなら"左投げ"!? 山本は「ローテ1番手」!? ドジャース・大谷翔平&山本由伸の「ベスト起用法」
大谷翔平、山本由伸と立て続けに大型契約を結び、ストーブリーグの主役になったロサンゼルス・ドジャース。二刀流を封印して打者に専念する大谷、MLB初シーズンとなる山本が最も輝く起用法とは? 【写真】母親が日本人で自身も沖縄県生まれのロバーツ監督 ■大谷と山本。圧倒的な投打の個 プロスポーツ史上最高額となる10年7億ドルで大谷翔平を獲得し、山本由伸ともメジャー投手史上最高額の12年3億2500万ドルで契約を結び、ストーブリーグの主役となったロサンゼルス・ドジャース。一部では「異次元補強すぎる」「これでは悪の帝国」といった声も聞こえるが、実際のところはどうなのか。 「戦力均衡策の進んだ米国スポーツでは、欧州サッカーのような世界的ビッグチームができにくかった。そんな中、人気も実力も兼ね備えたチームがようやく出来上がった感覚です。といっても、サッカー界に比べればまだまだおとなしいもの」 こう答えてくれたのは、MLBの動向にも詳しい野球評論家・お股ニキ氏。昨季まで11年連続でポストシーズンに進出しており、さらにこれだけの大型補強を敢行したのだから、「ドジャース一強」に感じてしまうが、本来メジャーでは黄金期を長く続けることが難しいという。 「ずっと上位ということは、勝率の低い球団から指名できる『完全ウエーバー制』のドラフト指名順位はいつも下で、FAなどで補強すればドラフト指名権まで失うため、結果的にマイナーの選手層が枯渇。プロスペクト(若手有望株)もトレードで差し出すことが多く、主力選手の全盛期も過ぎていくため、戦力を維持するのは難しいんです」 ドジャースはプロスペクトをうまく保有・育成しながら、レギュラーシーズンではしっかり勝てている稀有(けう)な例だという。 「なんだかんだレギュラーシーズンは勝つ。その半面、プレーオフは勝ちきれないチームの典型例になっています」 実際、過去11シーズンで世界一に輝いたのは短縮シーズンだった2020年のみ。そこでドジャースは、プレーオフで勝つための切り札として、大谷と山本に白羽の矢を立てたのだ。 「やっぱり、最後は個の力。だから、勝つための野球ができる、圧倒的な投打の個を獲(と)ったんです」