【パリ五輪】ウェンバンヤマは「まるでコンピューターで作られた選手」対戦した“21歳上”ブラジルの名司令塔も脱帽<DUNKSHOOT>
日本時間7月28日に行なわれたパリオリンピックの予選ラウンド・グループBの一戦は、ブラジルがホスト国フランスに66-78で敗れた。 【動画】ウェンビーのNBAデビュー戦ハイライトはこちら! ブラジルは第1クォーターこそ23-15と、格上の強敵相手にリードを奪ったものの、第2、3クォーターで計22-42と一気にゲームをひっくり返され逆転負け。その中心にいたのが、試合を通じて19得点(フィールドゴール7/13、3ポイント1/4、フリースロー4/7)、9リバウンド、2アシスト、4スティール、3ブロックと攻守で暴れ回ったヴィクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)だ。 この試合で11得点、5アシストをマークし、司令塔としてブラジルを牽引した今大会最年長41歳のマルセロ・ウェルタス(元ロサンゼルス・レイカーズ)はゲーム後、鮮烈な五輪デビューを飾った21歳下のウェンバンヤマを絶賛。その言葉は、オリンピックを観戦した人たちの思いを代弁していた。 「今では誰もが彼のことを知っている。でもバスケットボールを追いかけていない人たちや、(オリンピックで)初めて彼のことを観た人たちからすれば、きっと『なんだアイツは?』ってなるだろうね。まるでコンピューターかなにかで作られたみたいな選手だ。ユニークだよ。僕らはこれまでにヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス/ギリシャ代表)のような選手たちを見てきたのに、コート上でとんでもない身体と才能を見せつけている」 224cm・95kgという圧巻のサイズに驚異的なウイングスパン(240cm)を持つ20歳の新鋭は、スムースな動きでコート上を駆け回ることが可能な脚力も備え、マッチアップ相手からすれば悪夢でしかない。 ドライブでペイントエリアへ侵入し、本来であれば空中へ跳び上がってジャンプショットやフローターを繰り出す位置でも、ウェンバンヤマは難なくその長い腕を伸ばしてダンクまで持ち込んでしまう。 3ポイントエリアやペリメーターでも、練習を重ねたボールハンドリングを駆使して自ら決められるだけでなく、相手を引きつけて味方の得点機会を演出することもできるのだから、異彩を放っていると言えるだろう。 今後グループリーグで対戦する日本とドイツ、そして勝ち上がった場合に決勝トーナメントで戦う相手にとって、ウェンビーは常に脅威であり続けるに違いない。 文●秋山裕之(フリーライター)
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