⚽全国高校サッカー 静学の進化、激戦区で証明へ 29日初戦 雪辱懸け広島国際学院と
第103回全国高校サッカー選手権は28日開幕する。5年ぶり3度目の全国制覇を目指す静岡学園は29日、1回戦で広島国際学院と浦和駒場スタジアム(埼玉)で対戦する。キックオフは午後2時10分。 高校生世代最高峰プレミアリーグの西地区を9位で終えた静岡学園は2年連続15度目の出場となる。初戦は前回2回戦で敗れた2年連続2度目の出場で広島県1部リーグに所属する広島国際学院が相手。昨年はボール支配率で上回ったものの1-1で追加点を奪えず、PK戦の末に敗北した。確実に得点し雪辱を果たしたい。 同じブロックにはプレミアリーグ東地区8位の青森山田、同11位の尚志(福島)、同西地区8位の東福岡などの強豪が集まり、今大会最激戦区となった。順当に勝ち上がれば、青森山田との対戦が予想される3回戦がヤマ場になりそう。前回覇者を倒し、全国制覇への足掛かりにしたい。 大会は開幕戦、準決勝、決勝を除き中1日の日程で、準決勝からは会場が国立競技場となる。準決勝は来年1月11日、決勝は1月13日に行われる。 ■メンバー編成自在 戦力充実 静岡県大会19得点 卓越した個人技で相手を翻弄(ほんろう)する伝統のスタイルを貫く静岡学園。今季は守備と決定力不足が課題だったが、プレミアリーグと全国総体を経て成熟度が高まった。川口監督は「何人か同じレベルの選手がいるので、メンバーを固定せずやっていく」と選手層の厚さに自信をのぞかせる。 今季は突出したタレントが不在で、プレミアリーグ西地区では開幕戦から5連敗を喫した。だが1年かけてチームは成長し、選手権の県大会は19得点1失点。指揮官が「信じられない変わりよう」と表現するほど戦力の厚みが増した。 攻撃陣は県大会4試合5得点で得点王に輝いたFW乾、好機の演出と得点力にも優れるMF天野、俊足で突破力のあるMF原が中心。中盤を支えるのはMFの堀川や篠塚。ボールを保持して主導権を握りたい。堅守の要DF岩田が最終ラインを統率する。 期待がかかるのは、来季からJ1川崎への加入が内定しているDF野田主将。得点に直結する正確なアシストが武器。けがで県大会は欠場したが、12月上旬に復帰し本番に向けて調子を上げる。 守りに徹する相手をどう切り崩すかが勝利の鍵を握りそう。隙を突かれて被弾したり、PK戦にもつれ込んだりする前に、着実に得点したい。野田主将は「新チームになってからの目標である日本一に向け、まずは一戦必勝で臨みたい」と意欲を示す。
静岡新聞社