稲見萌寧のパッティングコーチ小暮広海が見た「米LPGAとJLPGAの違い」と「稲見萌寧の可能性」
米LPGAとJLPGAに圧倒的な差はない
コーチ業だけでなく、キャディとしても稲見を支える小暮コーチ。早速、第2戦の「LPGAドライブオン選手権」でバッグを担いだわけだが、米LPGAとJLPGAの選手を間近で見て、どんな差があるかを聞くと、「まず米LPGAは“職場”というイメージがありますね。選手同士は一緒にご飯を食べたりしていますが、JLPGAの選手ほど和気あいあい感はないですね。選手だけでなく、コーチもキャディも、黙々と自分のやるべきことをやっている。ツアー会場はその場だと捉えていそうです。 選手の技術の違いとかは、1戦しか担いでいないので、断定はできませんが、飛距離や技術で米LPGAとJLPGAの選手にすごい差があるかといえば、そうは思いません。もちろん萌寧さんが飛ぶプロだからというのはあるかもしれませんが。ただ、第2戦で一緒に回ったアリヤ・ジュタヌガーン選手は凄かったです。そもそも1Wを入れてなくて、ティーショットは2Iなのに、他の選手のドライバーショットとあまり変わらない飛距離だったので。 あとは米LPGAツアーのドライビングレンジで聞くインパクト音は驚愕です。第2戦にはレジェンドクラスの選手も多く出場していたのですが、そのなかに37歳になったポーラ・クリーマー選手もいました。そのポーラ選手は誰が見ても『あれは振った』と一目でわかるほどのスウィングでしたね。おそらく芝に負けないようにだと思うのですが、世界のトップ選手は持っている力をしっかり使っている印象で、みんな一様に強く振り抜いています。日本人だと(畑岡)奈紗さんがあのインパクト音にいちばん近いですね」とのこと。 最後に次戦に向けての準備を聞くと、「パッティングについては、先ほど話したように我々コーチ陣がしっかり芝質などを予習して、萌寧さんのアジャストを助けることが重要です。また、次はシンガポール、中国と続きますが、2戦とも寒い日本とは違い、暖かい気候です。この気候への対応も必要だと思います。初戦、第2戦ともにショットはバチバチにピンについていたので、バーディパットさえ決まれば、JLPGAのときのようにいつも優勝争いできる位置に萌寧さんはいると思いますので、その手助けができればいいですね」と話してくれた。 「LPGAドライブオン選手権」では8位タイと、2戦目にして早くもトップ10に入った稲見萌寧。準備に抜かりがないコーチ陣のサポートで、2月、3月のアジアシリーズでも活躍が期待できそうだ!
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