NHKメディア総局長 紅白STARTO勢は今年もゼロにコメント「番組作りを一生懸命やるに尽きる」
NHKは20日、東京・渋谷の同局で定例メディア総局長会見を行い、大みそかの「第75回NHK紅白歌合戦」(後7・20)にSMILE―UP.(旧ジャニーズ事務所)のタレントの受け皿となるマネジメント会社「STARTO ENTERTAINMENT」所属アーティストが2年連続で出演しないことになったことにコメントした。 【写真】【出場歌手一覧】NHK紅白歌合戦 Number_i、こっちのけんと…今年を彩る初出場組も 山名啓雄メディア総局長はSTARTO社のタレントが2年連続で出演なしとなったことについて「(交渉が)折りあわなかったというか、今回のご出演はない」と改めて言及。番組への影響を聞かれ、「基本的に昨日、公表させていただいた42組が皆さんが紅白に出ていただくのにふさわしい方々。番組としてしっかり視聴者の皆さんに楽しんでいただけるようにと思っている」と説明した。 視聴率への影響についても「出演していただく歌手の皆さんで我々がどういうにふうに、本当に皆さんに楽しんでいただく番組作りを一生懸命やる(こと)に尽きる」と話すにとどめた。 同局は19日に今年の出場歌手、紅白両組、特別企画を含めて42組を発表。その中にSTARTO社の所属タレントの名前はなし。昨年44年ぶりに旧ジャニーズ勢が出場しなかったが、今年も返り咲きとはならなかった。 NHKは今年10月16日、同社所属タレントの番組への新規起用を解禁。その後に交渉を行ったという。制作統括の大塚信広氏は報道陣の取材に応じ、追加出場する可能性はないと断言。今後の交渉もないとした。大塚氏は「個人的に、交渉したけれど、参加できないのは残念に思っている」と肩を落とした。先月放送されたNHKスペシャル「ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像」が大きな影響を与えたとの見方については「なかった」と否定した。 一方で関係者は「影響があったのは確実」と語る。かねてNHKは出場希望歌手をリストアップしてSTARTO社と交渉。当初は2枠出場で話が進んだが、番組が放送されタレント間でも番組への反発含めさまざまな意見が出た。結果的にSTARTO社と同局の希望が合わず、出場者なしの結果となったという。 今年のテーマは「あなたへの歌」。さまざまな年代や性別の視聴者に届くアーティストを選定していた。 例年、紅白は(1)その年の活躍(2)世論の支持(3)番組の企画・演出に合うか――の3点を軸に出場歌手を選定している。 この日の定例会長会見で、稲葉延雄会長は「この間の会見で申しました通り、STARTO社のタレントさんの新規起用の再開はしたんですけど、それは紅白歌合戦に関してどうのこのうということではない。先日の会見にお伝えしたとおり、現場のほうで適宜対応してもらった」と説明。「出演交渉の詳細は承知していませんけども、結果的にご出演いただけなかったのは残念」と話していた。