伊方原発で外部電源の独立性一時喪失 9日夜の大規模停電で(愛媛)
県は10日、四国電力伊方原発3号機(伊方町)の外部電源が、9日夜に四国で発生した大規模停電の影響により一時的に系統上の独立性がない状態になったと発表した。県は原子炉施設保安規定で定める運転上の制限を逸脱したとして、B区分異常(48時間以内公表)と判断した。 県と四電によると、保安規定は伊方原発の外部電源について、多重の安全性を確保するため、送電線の上流が一つの変電所や開閉所だけにならないよう、系統上の独立性を定めている。伊方原発に外部から送電する系統は六つあり、内訳は川内変電所(東温市)から直接が2系統、川内変電所に対し系統上の独立性がある小田変電所(内子町)と川内変電所から大洲変電所(大洲市)を経由するものが4系統。 9日午後8時半ごろ、小田、大洲両変電所を結ぶ大洲小田線の2系統が停止。大洲変電所から伊方原発に送電する2系統は当時点検中で、外部電源は川内変電所から直接送電する2系統と、同変電所から大洲変電所を経て送電する2系統になり、いずれも川内変電所に連係することから系統上の独立性が失われた。
愛媛新聞社