最近よく見かけるようになった「連節バス」……これってどこのメーカーで作ってる?
■連節といえば外車でした~ボルグレン/スカニア~
日本のメーカーが連節バスを製造・発売したのが2019年。しかしそれ以前も連接バスを運行しているバス事業者は存在した。車両をどうしていたのかと言えば、連接バスの先駆者である海外メーカー製を輸入していた。 今日でも使われている海外メーカーの連節バスに「ボルグレン」がある。ボルグレン社はオーストラリアで活動しているバスの車体メーカー。 日本仕様のボルグレン製連節バスでは、「オプティマス」という種類のボディデザインを使用している。車体とシャーシとでメーカーが異なり、シャーシはスウェーデンのスカニア製だ。 定員130名程度。ライトケースの"下まぶた"に相当する箇所に、小径の白色LEDが21個並んだ吊り目ヘッドライトを持ち、フロントガラスは大型の1枚窓、少し丸みを帯びた顔立ちをしている。 また、車体後部に窓ガラスがなく、行先表示器と同じ高さの両脇にテールランプが付いているのも特徴。前後に「V O L G R E N」のロゴが入っている車両が多く、すぐ見分けがつく。 ボルグレン製の連節バスはレア度が少々高く、新潟市、京都府の精華町、福岡市で見ることができる。
■最も長い歴史を持つニッポンの連接バス~メルセデスベンツ~
比較的初期の段階から登場して現在も活躍を続けているという点で、最も歴史ある日本仕様の連接バスメーカー(ブランド)と言えば、実はメルセデスベンツである。 メルセデスベンツ製の連節バスは、過去~現在まで「シターロG」が一貫して使われている。現行車のスペックを見ると、カタログ値で最大定員164名までアレンジ可能とある。日本仕様車は定員130名程度が多い模様。 中でもシターロGは大柄で、車体の幅が日本の基準を5cmほどオーバーしているものの、特別な認可を得て公道走行の条件をクリアしている。車体後部にも全幅が2.55mある旨が明記されているので注目したい。 年式にもよるが基本的に吊り目系ヘッドライトと、1枚窓の大型フロントガラスの構成はボルグレンと似ているが、ベンツのほうが角張った顔立ち。さらに、おなじみのベンツマークが前後に付いているため、識別は凄く簡単だ。 特に長い歴史を持つだけあって、シターロGは今も全国各地のバス事業者で使われている。 最近の連節バスのメーカーを見ると、いすゞ、日野、ボルグレン/スカニア、メルセデスベンツ製のどれか、ということになりそうだ。